なんとまあ、ショッキングなニュース。イギリスの話です。イギリスの小児連続殺人の犯人が看護師。殺人現場は職場のNICU。NICUとは Neonatal Intensive Care Unit の略で未熟児集中治療室のことです。数ある告訴の一つ目の判決が出てメディアが公開となりニュースとなりました。詳細はこちら。
起訴の内容は殺人7件、殺人未遂6件。これが一年の間に発生。
殺人は重罪。特に反抗できない子供、ましてや未熟児に対する圧倒的な暴力は罰せられる内容。アメリカやカナダで最も信頼される職業一位の座を長年守っている看護師。国民に信頼される職業に泥を塗る形のこの事件。信頼を逆手に取ったのがこの犯罪。何てたって被害者の親たちは安心して子供を預けていたのだから。カナダでも似たような事件がありました。こちらは老人に対して。
カナダの事件は元看護師が逮捕されましたが、イギリスの事件は現役看護師の逮捕。どこが異なるのでしょうか?
カナダの場合プラクティス(業務施行)に支障がある場合や基準に見合っていない場合免許停止、取上げなどがあります。病気と分かれば処罰ではなく病気休暇となります。免許を保持できる条件の一つに刑事犯罪を起こしていないがありますから警察が動いていることがわかると免許取上げになる場合がほとんどなので司法が介入する時点に看護師の免許を保持している場合は非常に稀となるのです。
この看護師は基準を守ってる?精神的な病気っぽくない?と患者、家族、同僚から疑われれば(免許を管理す団体への通報は誰でもできる)調査と介入が始まります。以前にヒアリングについても書きました。
前にも書きましたが免許を管理する団体の1番の目的は免許保持者から国民(州民)を守ること、だから上記のようになるのです。
新しいシリーズの始まり。
冒頭写真: Thingvellir国立公園。ユーラシア大陸と北アメリカ大陸の境目で年間2cmずつ溝は広がる(写真の手前と向こう側)。