先日も書いた看護師のポテンシャル。何度も書きますがカナダやアメリカでは看護師は国民に最も信頼される職業で社会的地位も収入もそれなりの職業なのです。
こんなツイッターを見つけました。
「看護師は数ある職業の中の一つで、生きていくために金を稼ぐ手段で、ただの業務なの。
だから看護学校は、看護師としての業務が出来るように育てる職業訓練機関であり、今の現場で使える知識と技術を学ばせるべき場所だと思う。看護観とか中身のある看護(笑)とかは極めたい人間だけ勝手に学べばいい」
確かに看護の発展とかリーダーとかスカラーとか看護師全員が目指すものだとは私も思いません。カナダでは修士以上の学歴保持者は看護師全人口の5%と言われています。学問の道に興味を持つ人は全員ではありません。
厚労省と文科省の課題
上記の中にも書いたように先進国では医療の発展に伴い、看護職をシフトさせていく必要性に迫られました。それと同時に准看護師、介護士の業務も進化しました。大学での完全4年制の看護学に移行を終了させた国では先のような発言をされる方は看護師ではなく他のタイトルが与えられる(職業訓練校の卒業に見合った)のが現状です。日本の残念なところは未だに職業訓練校的な教育から抜け出せず、看護リーダーやスカラーを育成できていないところです。これが世界から取り残されている原因だと私は思っています。
私はブログの中で看護観やセオリーの重要性についても書いてきました。こんなウエブページを見つけました。看護セオリーを簡潔にまとめているので興味のある方には読んで頂きたい。その中からの引用です。
“Historically, nursing was not recognized as an academic discipline or as a profession we view it today. Before nursing theories were developed, nursing was considered to be a task-oriented occupation. The training and function of nurses were under the direction and control of the medical profession.”
日本語訳は下手なのですがトライします。
「歴史的に看護は今日のようなアカデミアの一部でもプロフェッショナルとしても認められていなかった。看護論が開発される前は業務のみを施行する仕事と考えられていた。トレーニングと活動範囲は他の医療職によって決められていた」
これって現代の日本ではありませんか?日本の看護師は今も医師会や病院の医師により左右され、教育も部分的に医師によって行われている。海外ではナースプラクティショナー(NP)でさえ、NPによって教育されています。NPは医師ではなく、医師とは違う独立した職業ですからね。
看護と言う職業を認めて欲しい、理解して欲しい、給料を上げて欲しい的なメッセージもよくSNSで見かけますが、海外ではもはや看護師とは呼ばれない業務を施行するだけのブレインレスの職業がそう簡単に重要視されるとは全く思えない、と私は思っていしまいます。
だからこそ、介護職、准看護師、正看護師、OO看護師の区別化、3+1教育の廃止などが日本の看護の発展に重要となると私は思っています。