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朝早く起きて
窓の外を覗く
赤く染まっている
久しぶりに行ってみようか
すっぴんを帽子で隠し
田んぼの真ん中へ歩いていく
大きな大きな空を独り占め
朝の冷たい空気
まだ夢の中の人々
小鳥が遠く近くに鳴く
朝露キラキラ輝く
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小さな写真の中には
おさまりきれない
風景の中に身を置くと
すべてのことはどうでもよくなる
今ここにいること
今この美しい風景を見ていること
今この美しい風景に連れてきてくれる
心と足があること
今この美しい風景を伝えたい人たちがいること
何かができないとか
誰かに逢えないとか
過去のことや
未来のことや
色々なことは
きっとどうでもいいこと
現実に戻ると
またそんなことも忘れてしまうけど
忘れてしまったら
また自然の中に戻ろう
またすぐに戻りつつある
現実の中に
自然の空気を思い出すため
また言葉を綴る
写真を眺める
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