こんなに楽しい!みやび流押絵

各教室での押絵の作品や、道端で出会った季節の移ろい、クスッと笑えるテーマもありますよ~

最期のひとこと

2006年12月28日 | こんな押絵(押し絵)がありますよ


今日は師走の28日。28日と言えばお不動様の日。そこで、不動明王の梵字を押絵で作品にしたものを出しました。高野山金剛峰寺にお納めした押絵曼荼羅は、この円形部分(月輪)の大きさが3cmから28cmまでの中に900体の押絵の梵字が貼り付けられています。
震災の翌年、88歳で旅立った祖母は、今日が誕生日だったせいか、若い頃からお不動様を大変深く信心しておりました。そしたらなんと、4月の28日、お不動様の日が命日に!
100歳で天寿を全うした曾祖母はと言うと・・・こちらはまた若い頃からお大師様に傾倒していたんですが、なくなったのはちゃ~んと11月21日でお大師様のご縁日!
きちんと思えば必ず導かれるものと、事あるごとに確信させられます。
でもこの二人、亡くなる前の晩に思い描きながら旅路についた内容が、あまりにも面白い対比でして・・・・
初代家元である曾祖母の方は、亡くなる直前10日ほど、意識が亡くなりずっと眠った状態だったのが、急に起き上がったかと思うと、子供の頃からお世話になった諸先生方のお名前を挙げて、お一人おひとりに「ありがとうございました。私がここまでこれましたのは先生のお蔭でござります。」と。そして最後に、「明日はこの押絵の続きをします」と言って、何やら無意識の手を動かしながら、深い眠りに・・・・
方や、この母と目指す方向が違い、若い頃に別派を立ち上げた祖母も亡くなる直前まで元気で、食べることが大好きだった人の最後の言葉は・・・「明日のお昼は天丼にしてもらいますわ」rarmen(笑)
制作欲と食欲、~~~~ん、どっちが高尚とも、言い切れない気も・・・
自分の時は、何を言って笑わしてから逝こうかと、ずっとそれから考えるようになりましたもんね。