神戸ミント教室、Kさんの最新作、「六郷の渡し舟」です。ご存知、広重の五十三次「川崎」をテーマにした押絵です。広重や北斎が描いた江戸の風景を好まれる会員の方が多く、このKさんもこれまでに何作も作ってきておられます。
今秋の120年展にも、こういった版画をもとにした押絵が何点も登場しますが、江戸の当時、広重さんたちが眺められた場所が、今、どういう景色になってるかという写真もいっしょに展示できればいいでしょうね~。もう道もなくなっていたり、その場所に入れなくなっているところも多いみたいですけどね。
原画の筆の力強さを表現するのは、及びもつかないことかも知れませんが、線や面を布に置き換えるということで、絵の具とはまたちがった、温かみやほのぼの感が出せればと思います。籠に乗ってる人や馬の表情、お店の中外で挨拶する人たち、実に細かい見所のある一作です。
原画では、右端の方に富士山が見えてるんです。渡し舟に乗ってるおじさんが右の方を向いてるのは、きっとを眺めてるんじゃないでしょうか・・・