ラヴェンダーの咲く庭で

「みゃーきんぐ・ぷあ」から変更。保護猫と綴る日々の備忘録、独り言にすぎない半径5mの記録です!基本、読み専です。

最後の散歩

2015-07-30 08:39:43 | 星になった猫達
快晴。
35℃だったが、なんか頭がぼんやりしていて、さほど暑さを感じず。

朝一番でふとに庭の手入れ出来なかった花を摘んで、
虫を犠牲にしたくないのでしばらく放置しておく。



この暑さなので、ふとは発泡スチロールと保冷材で密閉されてクーラ―つけて最後の時間を待った。
予約は夜の7時。この暑さと悲しみで蓋をいつもの子以上に開けてあげられない。
火葬場に行く途中、曲がればお世話になった先生のところだが、そこから先のふとが知らない場所に連れて行く。
「この感触を忘れたくないなぁ」と毛皮を撫でる。もうじきその存在が消える。


限りなく、ふとちゃん、ふとちゃん、ふとちゃん、、、しか言葉がない。


珍しく旦那が最後の猫を撫でた、

今までみていても死んだ猫を撫でたのは猫吉、らっぴー、今度のふとの三匹しかない。
まず猫の世話はしない人だが、腎不全のふとが(いくら輸液をして瘤を背負いながらも)喉が渇いて、
なぜか風呂の桶についだ水道水を飲むのを習慣にし、ここ数年間風呂場でふとに付き合っていた…。

他県でペット葬儀業者を名乗る元議員のペット死体遺棄の事件http://www.oozora.net/pet-hou/saitama.htmlがあってから、ここの火葬場は炉を変えた。
外見は陶芸教室の炉のようだ。
最後は業者か、自分が抱いて、敷かれた大きなクッキングシートそっくりの耐熱ぺーパーの上に、(大体前のお客さんが使った名残の)温かい炉に置くのだ。
私はいつも「自分でやります」と言って「最後だよ、頑張るんだよ」と言って抱きしめて炉に置く。
今回もしかり。
行く度毎に周りが新興住宅街になっており、煙突も煙の出ないタイプになった。
銀ちゃんの頃など、煙突が揺らいで最初に火を入れて数分後は段ボールが燃えるのすら分かった。
私はそれを最後の挨拶だと思っている。
設備が新しくなっても炉に火が入るボッという音は同じ、
そして相変わらず熱で蜃気楼のように空気が揺らぐので、いつも「頑張れ、頑張れ」と空を見つめて応援してしまう。







駐車場のわだちには、この木の下に平成12年にふとの姉妹のアカメの亡くなった時に気が付いた赤爪草の一群がまだあった…。
良く晴れていた夜だったが、顔に一粒の雨が当たった。
ふとの曲がり尻尾も職員さんの手により芸術的にまっすぐに並べられ、
骨がしっかりしているなどのお約束の儀式を済ませて霊園を後にし、
小さくなったふとを持ち帰り、途中、とうてい家事をしたくないので、外食をした。

ふと可愛かったね。
うん。
本当にね。
何度も、何度も、同じ会話を繰り返す。
もう二度と猫など飼いたくない、悲しすぎる…。

店の入り口にはガチャポンがたくさん並べられていた。
でも鳥ブログで見たインコガチャはない。


お骨を抱えて帰宅した時の我が家の空。
ふとは大気の一部とカサカサの手元の塩化カルシウムになった…。




お支払いの時に旦那が買ってくれたもの、

それは、猫との別れに懲りた夫婦にふさわしい、ブラインシュリンプ@シーモンキーというプランクトンの乾燥卵である。
コメント (8)
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