名画座にて。
ソニアが赤ん坊を抱いて部屋に戻ると、
そこはブリュノが勝手に貸し出していた。
部屋を空けるのは、わずか一週間のことだというのに。
ブリュノはチンピラともいえない、
不良が歳を重ねただけのつまらない犯罪者だ。
子供に盗みをやらせて上前をはねたり、
路上で小銭をねだったり。
20歳ともなればその日暮らしにも程があろうが、
始終ソニアとじゃれ合う姿を見て、
ため息が出るほど子供なのだな、この二人は。
ブリュノが子供を売ってしまったのも、
邪魔だとかうざいとかの感情が働いたわけでもなく、
『あ、これって売れるんだっけ』
ぐらいな感じで。
盗品を捌くのと大差なく。
しかし、ソニアは卒倒するくらいのショックを受ける。
捕まりたくないからか、
ソニアの心を取り戻すためか、
子供を取り返しに走り回るブリュノ。
やっとのことで子供を連れ帰ったが、
ソニアに冷たくつきはなされる。
全ての行動がその場しのぎで、
人生の”じ”も考えていないようなブリュノが最後にした選択は
大人への階段を登る、大人になる決意をする、
などというよりも
”明日のことを考えるようになる”くらいの気持ちの変化だろうが、
とても大きな前進だったろう。
前作「息子のまなざし」と同じように
全編音楽がなく、
手持ちのカメラで映し出される映像はドキュメンタリーのようで、
ぐいぐいと引き込まれる。
ソニアが赤ん坊を抱いて部屋に戻ると、
そこはブリュノが勝手に貸し出していた。
部屋を空けるのは、わずか一週間のことだというのに。
ブリュノはチンピラともいえない、
不良が歳を重ねただけのつまらない犯罪者だ。
子供に盗みをやらせて上前をはねたり、
路上で小銭をねだったり。
20歳ともなればその日暮らしにも程があろうが、
始終ソニアとじゃれ合う姿を見て、
ため息が出るほど子供なのだな、この二人は。
ブリュノが子供を売ってしまったのも、
邪魔だとかうざいとかの感情が働いたわけでもなく、
『あ、これって売れるんだっけ』
ぐらいな感じで。
盗品を捌くのと大差なく。
しかし、ソニアは卒倒するくらいのショックを受ける。
捕まりたくないからか、
ソニアの心を取り戻すためか、
子供を取り返しに走り回るブリュノ。
やっとのことで子供を連れ帰ったが、
ソニアに冷たくつきはなされる。
全ての行動がその場しのぎで、
人生の”じ”も考えていないようなブリュノが最後にした選択は
大人への階段を登る、大人になる決意をする、
などというよりも
”明日のことを考えるようになる”くらいの気持ちの変化だろうが、
とても大きな前進だったろう。
前作「息子のまなざし」と同じように
全編音楽がなく、
手持ちのカメラで映し出される映像はドキュメンタリーのようで、
ぐいぐいと引き込まれる。