図書館本
さすがに「桃尻娘」でデビューした橋本治。
28歳の倫子(りんこ)が結婚というものと対峙して自分のものと考えはじめ、
自分は結婚したいのか?
どうやってみんな結婚していくのだ?
と、一つ一つ問いにぶつかって解きほぐし
婚活もしてみて到達する小気味いいラストまで
見事である。
冒頭の倫子が27歳の花蓮に『卵子老化』の話をしだすところから
自分がその年でこれを聞いたら「なんだかわからないが、子供は早く産んだ方がいいのか」
と思っただろうな、という気持ち。
(実際は高齢出産の年齢で結婚した友人が多い)
以下抜粋
話はまた振出しに戻った。花蓮の結婚は決まったが、倫子の結婚は決まらない。それ以前に、
結婚相手の候補になる男がいない。「結婚て、なんだ?」と考えたって、それで相手が出て
くるわけではない。「どうすればいいんだ?」と考えて、話はまた振出しに戻った。
――――――「どうして私には”結婚”がやって来ないのだろう」
「私が結婚できないのは、性格やを容貌に欠点があるわけではなく、その相手がいないからだ」
「しようと思えば簡単にできるはずもの」だから、「結婚」というものを我が身に引き寄せ
てあれこれと考える必要がなくなった。そのおかげで「結婚」というものが我が身に備わら
なくなって、倫子と同じような「結婚に関するアマチュア」が増えてしまう。
実際的な現代人は「結婚」のことをあれこれと考えない。その結果、「結婚」というものが妄想的な方向に傾いて、
実際的とは懸け離れた「愛に満ちた美しいもの」になってしまう。
~~~~~
ごく一部だが
30代までの自分の内面を言語化されたのかと思った。
今だから読み物として終われるのだなぁ、うん。
さすがに「桃尻娘」でデビューした橋本治。
28歳の倫子(りんこ)が結婚というものと対峙して自分のものと考えはじめ、
自分は結婚したいのか?
どうやってみんな結婚していくのだ?
と、一つ一つ問いにぶつかって解きほぐし
婚活もしてみて到達する小気味いいラストまで
見事である。
冒頭の倫子が27歳の花蓮に『卵子老化』の話をしだすところから
自分がその年でこれを聞いたら「なんだかわからないが、子供は早く産んだ方がいいのか」
と思っただろうな、という気持ち。
(実際は高齢出産の年齢で結婚した友人が多い)
以下抜粋
話はまた振出しに戻った。花蓮の結婚は決まったが、倫子の結婚は決まらない。それ以前に、
結婚相手の候補になる男がいない。「結婚て、なんだ?」と考えたって、それで相手が出て
くるわけではない。「どうすればいいんだ?」と考えて、話はまた振出しに戻った。
――――――「どうして私には”結婚”がやって来ないのだろう」
「私が結婚できないのは、性格やを容貌に欠点があるわけではなく、その相手がいないからだ」
「しようと思えば簡単にできるはずもの」だから、「結婚」というものを我が身に引き寄せ
てあれこれと考える必要がなくなった。そのおかげで「結婚」というものが我が身に備わら
なくなって、倫子と同じような「結婚に関するアマチュア」が増えてしまう。
実際的な現代人は「結婚」のことをあれこれと考えない。その結果、「結婚」というものが妄想的な方向に傾いて、
実際的とは懸け離れた「愛に満ちた美しいもの」になってしまう。
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ごく一部だが
30代までの自分の内面を言語化されたのかと思った。
今だから読み物として終われるのだなぁ、うん。
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