(本記事は自ホームページの超古い記事をブログ用にリメイクしたものです。写真は劣化したリバーサルフィルムをフィルムスキャナーで読み取ったものなので、あまり鮮明ではありませんが、どうかご寛容下さい。)
【白馬岳山頂にて】
いよいよ白馬岳山頂(2933m)。南側の景色が一気に開けて来た。
山頂では隊長がリュックからウイスキーのホワイトホースを出して記念撮影(何故か写真無し)。
すぐ下に見える白馬山荘は二日目の宿だ。
白馬山頂から白馬山荘を望む。
山頂にてミヤマオトコヨモギ。バックのシルエットはウルップソウ(花は終わっていた)。
憧れのツクモグサは残念ながら実になっていた。
今日の白馬山荘は凄まじく混んでおり、廊下、階段、踊り場はもちろんのこと、
トイレの前の板の間までお客さんでびっしりだったが、
それぞれの場所に、例えばトイレの前は「チングルマの間」とかちゃんとした名前がついているのには笑ってしまった。
白馬連山は総じて富山側がなだらかだが、信州側はご覧の通りの絶壁。
それでもいろんな植物が一所懸命張り付いてる様には感動した。
山荘付近から山頂を仰ぐ。手前の白っぽい株はイワオウギか。
三日目の朝、白馬山頂からの展望は素晴らしく、
まずは剣・立山連峰に驚嘆したが、
後になればもっと良く見えるようになる筈なので、先にもっと南の方角の山々を紹介。
白馬山頂付近から南側を望む。
左から穂高岳、槍ヶ岳、針の木岳?、鷲羽岳?、乗鞍岳?、黒岳(水晶岳)、赤牛岳、右端は黒部五郎岳。
三日目は白馬岳山頂から、天狗平、不帰の嶮を越え、唐松岳まで。
不帰の嶮(かえらずのけん)は「かえらずのキレット」とも呼ばれ、凄い難所だが、
行く前はそんなことは露知らず、鼻歌交じりの稜線歩きとなった。
足元の草むらには黒百合がひっそりと咲き出していた。
ミヤマクロユリ
途中、有名な白馬の大雪渓を見下ろすと、登山者の列が切れ目なく続いている。
一説でははるか遠く新宿駅から続いているそうだ(嘘)。
白馬大雪渓
白馬岳山頂を振り返る。右奥に小蓮華山も見える。
昨夜は凄いところに泊まったんだと感心する。
【杓子、鑓のお花畑】
杓子岳から鑓ケ岳にかけては、素晴らしいお花畑がいっぱい有った。
しかも種類が多い。限られたスペースにこんなにいろんな種類の花が混じって咲く様は初めて見た。
イワオウギや高山性タンポポの他に、タカネスイバやクルマユリも混じって咲いている。
イワオウギとミヤマアズマギクの群生。地味だが、ムカゴトラノオもあった。
この山のミヤマアズマギクは総じて赤味が強かった。中でもこの株は特に鮮やかだった。
杓子岳(2812m)
杓子岳付近から、白馬岳を振り返る。
シロウマオウギは本州中部地方の限られた山にだけ産する。
この辺りではご覧の通り、いろんな花が混じって咲いていた。
白はシロウマオウギ、右の青紫小花はミヤマクワガタ、
左手前、紅の小花はイブキジャコウソウ 、紫はチシマギキョウ、上の葉はクロトウヒレン。
イブキジャコウソウ
グラースは難しい。ミヤマアワガエリは何とかわかるものの、右側のスゲはアシボソスゲだろうか。
右奥にタカネスイバ、手前にイブキジャコウソウも見える。
鑓ケ岳付近から、白馬岳を振り返る。
左から旭岳(2867m)、丸山(2768m)、白馬岳(2933m)、杓子岳(2812m)。
まだまだ花はあった。
タカネシオガマ。北半球に広く分布するが、日本では本州中部と北海道の限られた高山でしか見られない。
葉の付き方は後出のヨツバシオガマによく似ているが、丈はとても小さく、
また花に鳥のくちばし状の突起が無い(左の多肉はイワベンケイ)。
ミヤマオダマキ。絵になる花だが、風に揺れやすく、撮影にはいつも難儀する。
東北では早池峰や八甲田など限られた山にしか無い。
北極の使者、チョウノスケソウはミヤマオダマキすぐ隣で見つけた。
名前は「草」だが低木。またチングルマに似ているが、別属。
残念ながら花は終わる寸前だった。国内では、北海道と本州中部に産し、東北には無い。
ハゴロモグサ Alchemilla vulgaris ssp. japonica
園芸植物、ハーブとして人気の出てきたアルケミラ・モリス A. mollis の仲間。
白馬以外では南アルプスと北海道のごく限られた山にしか無い。
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