(本頁は「大雪山黒岳北東面の花」の続きです。)
黒岳山頂(1984m)に着いたら、
大雨洪水警報発令中と言うのに、大雪山の中枢の山々が全て見えた。
嬉しくて思わず小躍りしてしまった。
黒岳山頂からの眺め。
北海岳や旭岳や御鉢方面
旭岳や御鉢、北鎮岳方面
参考までに、2017年7月27日の黒岳山頂からの展望。山座同定済み。
再び、今日の大雪山の眺め。
北鎮岳、凌雲岳、上川岳方面
大雪山第二の高峰、北鎮岳(2244m)をアップで。鳥やイルカに似た雪形に注目されたし。
北海岳(2149m)。前回はここまで行って引き返した。今回もめざすが、どこまで行けるだろうか。
大雪山第三の高峰、白雲岳(2230m)
冒頭、「山頂で小躍りしてしまった。」と述べたが、実はもう一回、小躍りした。
それは帰り道での二度目の山頂。
山頂の祠の石組の間からシマリスがひょっこり現れた。
山頂の祠
シマリス君登場。
黒岳山頂の西側は緩やかな稜線で風衝地が広がっている。
そのため同じ山なのに東と西では花の顔ぶれが全く違っている。
両方に共通の種類はマルバシモツケのみ。
しかしこれから見るものは丈が10~20センチと極めて低く、花序も著しく小型に。
それはとても同じ植物とは思われないほどの変貌ぶりだった。
矮性化したマルバシモツケ
新しく現れた花たち。
エゾツツジ。国内では北海道と北東北の高山帯のみ。秋田駒ヶ岳には多い。南限は和賀山塊?
エゾツツジの大株。とは言っても、秋田駒のように丈は高くならず、精々10センチ程度だった。
チシマキンレイカ(タカネオミナエシ)とエゾツツジ。前者は国内では北海道の高山帯のみ。
エゾイワツメクサ。北海道中央高地の固有種。
ヒメイワタデ。国内では北海道の高山帯のみ。
チシマツガザクラは国内では北海道の高山帯と八甲田山横岳、早池峰山のみ。
他のツガザクラとはだいぶ印象が異なる。
ウラシマツツジは初夏に咲く花は地味だが、秋の紅葉は素晴らしい。
この風衝地にはコマクサやイワギキョウなどのポピュラーな高山植物もあった。
コマクサ
イワギキョウ
イワブクロ。国内では北海道と東北(八甲田、岩手山、秋田駒、鳥海山のみ)。
イワブクロ
ウスユキトウヒレン
ウスユキトウヒレンは北海道の高山帯固有種。
メアカンキンバイは国内では北海道の高山帯のみ。
ミヤマキンバイに似ているが、花色はレモンイエローで風衝地に多かった。
メアカンキンバイ(イワブクロも混生)
石室が近くなると、エゾコザクラやチングルマ、イワヒゲが現れて来るが、
のちほど別投稿で報告。
黒岳に登り、山頂から石室までトータル二時間ほど歩くだけで大雪山の高山植物のほとんどを見ることが出来た。
石室の手前から見た第二の高峰、北鎮岳(2244m)。
「大雪山北海沢の途中まで。」に続く。
いやいや、また昇ってみたくなりました。
下のブログの登山リフトからアカゲラが木に止まっていたのを思い出します。
何分リフトからでしたので写真は手遅れでした。
ありがとうございました。
今回は大雨洪水警報発令中で、この日の登山は諦めかけておりましたが、
少し予報がはずれてくれましたので助かりました。
このシリーズ、まだしばらく続きますので
引き続きよろしくお願い致します。