11月1日は秋田県内だけだが、彼方此方けっこうな距離を走った。
未明のうちに家を出発したが、最初の行き先は由利本荘市猿倉。
当地には日の出ギリギリ直前に着いたので、モルゲンロートの鳥海山を眺めた。
その後は北に移動し、
横手市大森町の保呂羽山に登って山頂からまた鳥海山を眺めた(以上、こちら頁の下の方)。
そして白土山を掠め、昼近くに仙北市の抱返り渓谷に到着。
この渓谷を訪ねるのは、2016年4月(記録はこちら)以来だから、6年半ぶりとなる。
紅葉時期に訪ねたのは20年以上も前だったようで記憶も定かではない。
抱返り渓谷最奥の場所で見た一景
今回、渓谷の入り口では何やら工事が行われており、
工事業者が建てた目隠し用の波トタン様鉄板に、渓谷の絶景写真が何枚かプリントされていた。
次の写真はその中の一枚。
これは渓谷入口にかかる吊橋、「神の岩橋」と背景の山を撮ったものだが、凄い紅葉だなと感心した。
それに引き換え、目の前の紅葉はいったいなんだ。
三枚目、次の写真は本日11月1日の渓谷入口付近の背景の山。
こちらはとても地味な紅葉だ。
同じ風景とは信じ難いものの、今年はこれが真実だ。
今年の秋田の紅葉はどこも好くなかったが、抱返り渓谷もその例に洩れず、
紅葉真っ盛りの時期にもかかわらずこの有り様だった。
ところが、渓谷の散策路を歩き出したら、
トリミングの仕方にもよるが、彼方此方で素晴らしい景色に巡り合えた。
茣蓙の石
少しだが、紅葉も現れて来た。
下を流れる川の水色とのコントラストが素晴らしい。
この水は異様なまでに青いが、それは上流で流れ込む玉川温泉の毒水のせいだ。
何箇所かこのような隧道をくぐるが、
下の蔓の輪はけっしてくぐってはならない。
何故なら下は断崖絶壁奈落の底になっている。
ムラサキシキブ
ムラサキシキブを見つけたと思ったら、ほぼ終点の回顧(みかえり)の滝に着いていた。
回顧(みかえり)の滝
ほぼ終点としたのは、この先は道路崩壊により、通行止めとなっているからだ。
しかしまだ少し先まで歩けたので、進んでみた。
すると崖の上に東屋のようなものが見えた。
そこに登る細い道もあったので、登ってみた。
東屋越しの紅葉の間から白い筋が見えた。
さっき間近で見た回顧(みかえり)の滝だ。
今日、この渓谷で見た中では最も感動した風景だった。
その少し奥には、仏像が建っていた。
案内板を覗くと、「飯村少年鬼神の地」とあり、壮絶な内容だった。
抱返り渓谷には何度も来ているが、このような悲劇を知ったのは今回が初めてだった。
以上。
ここの紅葉に、ドンピシャは、なかなか難しいですね。
なかなかきれいです。川の水もいつもより多い気がしますし。
「飯村少年の鬼神の地」初めてでしたか。
その先が、崩壊ですものね。
この渓谷には、玉川温泉の水は、入ってないと聞きましたが。
私の聞き違いかも知れません(;^_^A
今年の紅葉ですが、抱返り渓谷に限らず、北東北全般が好くないです。
これは八月の豪雨とその後、高温乾燥の天候が続いたせいで、
樹木の葉自体がダメージを受けたのではないかと思われます。
紅葉時期なのに葉がチリチリと枯れて灰色や黒くなっているんですね。こうなった葉に紅葉を望むことは無理です。
以前、抱返り渓谷に来た時はいつも回顧の滝で引き返していたので、飯村少年鬼神の地には気づかないでおりました。
玉川温泉の毒水ですが、依然として流れ込んでいますよ。ただ昔と違う点は、上流で酸性(源泉でpH1.2)を中和処理が施されている点です。
おかげで下流の仙北平野は国内有数の穀倉地帯に変わり、玉川ダムなどの建設も進んだ(強酸性のままだとコンクリートの劣化か激しい)と聞きました。
渓谷の水の色は元々の毒水の色か中和処理の結果の色なのかはわかりません。