本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。
神室山は本来ならばキヌガサソウの咲く6月に行きたかった。
遅れに遅れたが、9月24日に初めてその頂きを踏むことが出来た。
それにしても (´π`;)ハードな山だった。秋の宮から西ノ又コースを登り、パノラマコース経由で下りたが、
写真撮影を500枚程度に抑えたにもかかわらず、登りに四時間半、下りに三時間半もかかってしまった。
とても歯ごたえのある山だった。
この日は秋の宮で夜明けを迎えた。神室山方面はしっかり晴れていた。
朝5時頃、湯沢市秋の宮から望む。右の三角形が前神室山。神室山本体はその陰になり見えない。
役内集落の終わりからパノラマコース登山口までは未舗装で腹擦りながらも、車は乗り入れ出来た。
問題は西ノ又コースのその先だが、林道終点の前に冠水箇所が有り、下手をすると身動きできなくなる可能性あり。
下りも考慮すれば、パノラマコース登山口に車を置き、テクテク歩いた方が得策だと思った。
パノラマコース登山口。
パノラマコースは看板から右上に登るが、西ノ又コースは左の草深い林道をさらに進む。
登山口の標高は約410mなので山頂(1365m)までの標高差は約950m。
1000m無いから、たいしたことはなかろうと思ったが、
(´π`;)とんでもない。その後まもなくこの山の厳しさをいやというほど味わうことになった。
非合法マップ
このコースに吊橋は二か所ある。第一吊橋はけっこう揺れた。一人ずつ渡った方がいいと思う。
西ノ又の谷間は奥へ行くほど険悪な雰囲気になって行く。
「この先登山道が不明瞭なので・・・」との案内板。 登山道が消えたと思ったら、左側にロープが垂れていた。
第二吊橋から三十三尋の滝までの間が前半の難儀の頂点だろうか。
「老いて猶・・・」の金属製看板に励まされる。
渓谷にずり落ちないよう慎重に歩いていたが、三十三尋の滝を過ぎた渡渉点で、思いがけず足を滑らせてしまった。
さいわい怪我はなかったが、渡渉を甘く見てはいけない。
不動明王に無事を感謝。
写真は省略するが、渓谷沿いで見かけた花は、
テンニンソウ、サラシナショウマ、キツリフネ、ダイモンジソウ、フキユキノシタなど。
その後の胸突八丁の登りはやはりしんどかった。
ふり返ると樹間に前神室山の姿が見え、ホッとするが、その後も急な登りが続く。
やがて樹林帯が終わり、急に視界が開けるようになる(クマの昼寝坂付近)。
御田の神(マミヤ平)に到着。
後ろの山は西ノ又沢源流部の稜線であり、神室山ではない。
御田の神は夏場ならばいろんな花が咲き乱れる場所なんだろう。今はキンコウカの草紅葉くらいだ。
稜線に向かい、笹薮の細道を進む。
道の両側から水がしみ出している。此処では夏場いろんな花が咲いてたようだ。
写真は省略するが、チョウジギク、オニシオガマなどの枯れ花、現役ではエゾオヤマリンドウを見かけた。
窓くぐりの手前には国内最大(世界最大)のキヌガサソウの群生地が有ると言うが、
今は枯れてしまい、葉っぱ一枚を見ただけだった。
キヌガサソウの証拠 窓くぐり
「窓くぐり」をくぐると一気に視界が開ける。
初めて見る神室山本体(秋田側)の山肌はけっこう厳しかった。こういう襞々は秋田の山では珍しい。
大役内川の源流部 。
反対側には一段と雄々しくなった前神室山が。
山頂部稜線には少しだけ残り花が有った。
タテヤマウツボグサの残花。 ハクサンフウロの残花 。
センジュガンピの残花。 神室山山頂を望む。
山頂に到着。バックは虎毛山。
山頂から東側の山々と役内川の谷間を望む。
左から山伏岳、高松岳、栗駒山(雲をかぶっている)、そして虎毛山。
南に神室連峰の最高峰。小又山(1367m)。
神室山よりも2mだけ高い。
西の雲間から鳥海山。
今日、鳥海山はちょっとだけしか見えなかった。
西ノ又の分岐まで戻る。
そこから形のいい前神室山を目指し、西ノ又沢の稜線を辿るが、これがけっこう長かった。
ナナカマドの実
前神室山稜線から振り返る。
左から小又山(天狗森と重なっている)、火打岳。
前神室山の稜線から北側(横手盆地)を望む。
このコース、パノラマコースと呼ばれているが、樹木に覆われ、見通しはほとんど効かない。
樹林越しに役内の集落を俯瞰。
その後、杉林になり、あっという間に下山。
山麓(川井付近)から振り返ると、西ノ又沢源流部は雲に包まれていた。
(´π`;)しんどい山だった。あとで登った虎毛山(こちら)や和賀岳(こちら)よりも・・・。
秋田の山としては最も難儀な山ではないかと思うが、
国内最大(世界最大)のキヌガサソウを見るために最低もう一回、登らなければならない。
⇒ 二回目の神室山の記録はこちら。
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