本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである(2023/04/27再アップ)。
本来なら4月は光り輝く園芸ガーデニングの季節。
特に秋田地方では桜咲く4月中下旬頃は一年中で最も素晴らしい季節となるのだが、
今年はどうしたんだろう((T_T) この年は前月、東日本大震災が有った)。
常ならば、3月末から4月上旬にかけてクロッカス期があり、
その半ばからチオノドクサや小型シラーの仲間が咲き出してチオノド期になるのだが、
今年はそれが欠落するという珍しい展開。
チオノドクサ・ルシリエ 2011/04/15
厳密には「欠落」と言うよりも、
上写真のようにキャピキャピと咲くチオノドクサがとても少なく、
多くの花がうな垂れ咲きのまま、期を終えたというのが正解である。
そうなった理由は3月以降、ずっと続いてる不順な天候である。
今年4月は遅雪や雨の日ばかり多く、いわゆる陽春の記憶は皆無だった。
それでも鉢に植えたチオノドクサは宝石のように咲いてくれた。
チオノドクサ・ヴァイオレットビューティー
2011/04/10 2011/04/11
当然である。雪や雨の日は風除室に格納していたのだから・・・。
チオノドクサ・サーデンス(左の青花)とヴァイオレットビューティー(右のピンク花)。2011/04/15
庭カタクリの目覚めは早い。
庭カタクリの蕾 2011/04/10
開花したカタクリ(右のしょぼい青花はムスカリ・アズレウム)
2011/04/15
カタクリと言えば、ヒメギフチョウ。
そしてその食草はウスバサイシン(最近はトウゴクサイシンと呼ばれる)。
ウスバサイシンの地味な花。2011/04/17
ミヤマカタバミの紅白花。2011/04/26
鉢植え山草ばかり続き恐縮である。
北海道友人由来のタツタソウ
(ニンジン葉は何故か一緒に植わっていたフクジュソウ)。
2011/04/26
地植えのシュンラン。2011/04/24
春は芽だしも愉しい。
クサヤツデの芽だし 2011/04/10
4月10日、それまで風除室で扱ってきた一年草苗を花壇に放擲(定植)。
「放擲」と表現したのには訳がある。
今まで風除室でぬくぬく育っていた苗にとって、今年の4月中下旬の戸外天候は厳しすぎたかもしれない。
定植には早すぎたかなとも反省したが、今更あと戻りは不可能。
4月下旬、庭はいつのまにかスイセン期に移行していた。
2011/04/24
スイセン・アイスフォーリス(鉢植え) 2011/04/24
ヒヤシンスも少し。
枝咲きのヒヤシンス 'アナスタシア`。
右はチューリップ・トルケスタニカとムスカリ・ラティフォリウム。2011/04/24
チューリップらしくないチューリップが咲き出した。
チューリップ・トルケスタニカ。2011/04/24
チューリップ・トルケスタニカは昨年は下写真のように咲いたが、
今年は上の写真以上に花を開くことなく終わってしまった(理由は天候不順)。
参考までに、昨年同日の開花シーン。2010/04/24
ここでもうひとつ変わったチューリップ品種を紹介しよう。
2011/04/15
このチューリップ、今年は半ば伏した状態から咲き出した。
背丈は一緒に咲いているチオノドクサや小型シラーからもわかるように十数センチととても低い。
品種名は‘ハーツデライト’。早咲きチューリップ、カウフマニアナ・ハイブリッドのひとつ。
ウィルス病に強く、雪国では植えっぱなしで何年も咲き続ける優れもの。
数日経つと、丈は30センチくらいに伸びて、花弁の外側も赤みを増す。
2011/04/20
晴天になると、上写真のように開くが、日が翳ったり、寒くなると、下のように閉じてしまう。
丈は50センチくらいに伸びた。
2011/04/22
以上、三枚を見る限り、これが同一のチューリップかと思うほど、印象が異なる。
2011/04/24
丈夫なチューリップだが、乾燥地帯原産なので本格的降雨には弱い。
一旦、このように伏したら、再起はまず不可能。私なら球根肥培のため、サッサと花をもぎ取るようにしている。
月末の庭は心もち緑が濃くなったように感じる。
2020/04/30
せめて5月は例年並みに暖かくなって欲しいのだが・・・
以上。
それと、広いお庭ですね・・・
1990~2000年代、園芸ガーデニングに夢中になっていた頃、
当時の園芸植物の名前や学名、品種名の読み方の不合理性、いいかげんさは
拙「モウズイカのガーデニング狂時代」のBBSでもよく話題にしておりました。
その典型は「アッツ桜」でした。この植物はまあまあ好きですが、
このわけのわからない和名は個人的には大嫌い、背筋が凍り付くほどで、そのいい加減さは最高です。
このようなことはこの業界の体質そのものなんだと諦めておりました。
が久々にこの手の話題、嬉しいです。
折に触れてまたやりましょう。