(本頁は2020年8月30日に初回アップ、訂正を加え、2023年9月3日に再アップした。)
鳥海山に行った(こちら)翌8月19日は早池峰山に登ってみた。
このお山には2017年から2018年にかけて五回ほど行ったが、八月中下旬にはまだ行けてなかった。
今頃の時期はナガバキタアザミが開花してる筈だ。
この花は地味で知名度はイマイチだが、本州では早池峰山にしか無い花とされている。
今日咲いていることを祈りつつ、
午前三時頃、秋田市を出発。河原坊に車を置き、6時半から歩き出す。
午前6時半、河原坊駐車場から中岳を望む。
今回の非合法マップ
小田越えルート登山口
針葉樹林帯の道
森林限界になった途端、登山道はそれまでの土や石ころの道から巨大な岩盤に変わる。
あまりの変貌ぶりに初めての方は唖然とするかもしれない。
一合目・御門口。この先はずっと岩の上や間を歩くことになる。
蛇紋岩の岩場に咲く花たち。登り始めから順に。
キンロバイ
固有種のミヤマヤマブキショウマは紅葉の兆し。
蛇紋岩の断面。つるつるとよく滑る。
ほどなくしてナンブトウウチソウの群生地。
ナンブトウウチソウ
ナンブトウウチソウの穂花はまだ短い。
この穂花はこれから九月にかけてもっと長く美しくなる筈。
ミヤマシャジン
ナンブトラノオ
ナガバキタアザミはアザミではなくトウヒレン属。
なので棘は無し、触っても痛くない。
ナガバキタアザミ
近縁種のオクキタアザミは前日、鳥海山で見た。素人目には区別が難しい。
ナガバキタアザミ。早池峰山にて。
オクキタアザミ。2020/08/18、鳥海山にて。
途中から白い花が多くなってきた。
オヤマソバ
ウメバチソウ
シラネニンジン
セリ科はシラネニンジンが多いのだが、今回は葉がもっと細かいミヤマウイキョウにも会え、嬉しかった。
ミヤマウイキョウ
カトウハコベは地味だが、
蛇紋岩植物の最たるもので早池峰以外は至仏山、夕張岳などごく限られた山にしか無い珍しい種類。
カトウハコベ
早池峰山にはウスユキソウの仲間が二種ある。
最初に目にするのはウスユキソウで、ミネウスユキソウとしている書籍もあるが、
違いがわからないのであえてウスユキソウとした。
今日は途中からご一緒した紳士に花の名を教えながら登ることになった。
これはハヤチネウスユキソウではなく、「ただのウスユキソウ。」と教えたところ、
あとでタダノウスユキソウと覚えられてしまったことが判明した。
花の名を教えるのは難しいものだ。
ウスユキソウ
ハヤチネウスユキソウ
エーデルワイス似のハヤチネウスユキソウは既に古くなっていた。
新鮮なものを見たければやはり七月に来るしかない。
五合目・御金蔵
五合目・御金蔵あたりから花の種類が少し変わって来る。
新しくチシマフウロやサマニヨモギなどが現れる。
チシマフウロ
サマニヨモギ
ハナイカリ
右上はウラシマツツジ。他にサマニヨモギ、イワウメなどが混じる。
「後編」へ続く。
いつも見せて頂いて思うのですが、花の名前の詳しいことです。
小雨でしたので、下山のハシゴが怖かった記憶が(^^;
懐かしく見せて頂きました。ありがとうございます。
ハヤチネウスユキソウが盛りの7月の早池峰は最高ですね。
東北の他の山ではけっして見られない不思議な花風景になります。けだし人が多すぎます。
ところでこのお山、人は少なくなりますが、秋もけっこう好いですね。
それに移行する八月中下旬にはまだ行けてなかったので今回行ってみました。
これで六月から九月まではほぼ半月~ひと月刻みで見ることが出来ました。
九月についてはまたその時期になったらアップしてみようと思っております。