(本頁は「晩夏に焼石岳リベンジ1」の続きです。)
渓流のような登山道が終わると、銀明水までの間、小湿原と森林が交互に現れる。
今回、湿原ではオニシオガマを穂花をもたげていた。
この植物、でかいものは1m近くまで成長するが、これでも半寄生植物(ハマウツボ科)だそうだ。
宿主は何なのかよくわからないが、こんなでかいのに憑りつかれたら、たまったものではないだろう。
オニシオガマの蕾と葉
オニシオガマ
湿原の中には、本来、乾燥した草原に生えるトモエシオガマも混生していた。
トモエシオガマ
ブナの林
樹間からちらりと横岳が見えた。
再び湿原に戻り
キク科ではミズギクが咲き、場所によってはトウゲブキもまだ健在だった。
ミズギク
トウゲブキ
トウゲブキは焼石岳に多いキク科で、中沼のように低い処から山頂まで広範囲に生育している。
本来の開花時期は七月下旬~八月上旬だが、雪消えの遅い場所では今頃開花している。
銀明水は中沼コースでは山頂までのほぼ中間地点にあたる。
冷たい水がこんこんと湧き出ており、必ずと言っていいほどひと休みする場所。
銀明水の休憩場
銀明水
シンボル的なダケカンバ
ここは花の多い場所だが、今はセリ科の仲間が目立っていた。
ミヤマセンキュウ
壮大なエゾニュウ
イブキゼリモドキ
銀明水を過ぎると、高い木がパタッと無くなり、灌木の藪や草原の中を登るようになる。
草原のある場所は雪消えが特に遅かったようで、
初夏に咲く花が今頃の季節でも咲き残っていた。
シナノキンバイの残り花
ヒオウギアヤメの残り花
かと思うと秋の花も咲き出している。ここは季節が混在している不思議な場所だ。
ミソガワソウ
クロバナヒキオコシ
灌木帯の上り坂が延々と続く。
この坂道のあちこちから胆沢平野の散村が見える。
行きは登りがしんどくて振り返るゆとりも無い。この風景は帰り道で眺めることが多い。
この坂道、九月も末になると、紅葉に彩られるが、今はキク科の花が多かった。
ゴマナ
チョウジギク群生
チョウジギクは銀明水付近の湿原にも多いが、そちらはまだ蕾ばかりだった。
秋の花は高いところから早く咲く傾向が有るようだ。
チョウジギクとゴマナ
ダイモンジソウ
姥石平が近くなると、焼石の主峰やピークが一斉に見えて来る。
六沢山。「むざやま」と読むようだ。
天竺山と経塚山の重なり
横岳
泉水沼から焼石岳
泉水沼から東焼石岳
「3」へ続く。
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