(【はじめにおことわり】本記事に出てくるブナの木は、多くの皆様が「ブナの奇形樹」と呼んでおります。
facebook上でこの木のことを話題にしたところ、或る御方から「奇形でなく異型と呼んであげて」
との提案がありました。私自身もこの木に関して「奇形」という表現はどうかなと以前から思っておりました。
今回、この提案に賛同し、今後、この木については「異形」と表現させて頂きます。)
11月26日は早朝、由利本荘の奥地で鳥海山を眺めた(こちら)あとに
鳥海山北山麓に広がる中島台(にかほ市、標高約500m)にも立ち寄ってみた。
ここにはあがりこ大王に代表される異形ブナの林や出つぼなど湧水地があるが、
今回はブナの林ばかり見て廻った。
林に入り、数分歩くと、異形ブナが現れる。
洞のある木、裂けめの向こうが透けて見える木も有った。
赤川を釣り橋で渡ると、一旦、異形樹は減るが、
あがりこ大王の分岐を過ぎると、また増えてくる。
燭台と名付けられたブナの木はみごとだ。
燭台・日陰モード
燭台・日向モード
その後は異形樹ばかりの林になる。
あがりこ大王を拝謁する。
今回は木の蔭から鳥海山が見えた。
夏場、鳥海山はほとんど見えない。
冬が近くなって葉が落ちたおかげなんだろうと思った。
あがりこ大王を一周してみる。
何故このような姿の木が生じたのか。
東北森林管理局のホームページによると、
「奇形木の原因は定かではないが、付近に炭窯跡が多く見つかっていることから、
雪上で伐採された幹から萌芽したためとする説が有力視されている。
幹が上がったところで子に分かれていることから「あがりこ大王」と命名・・・」
と解説があった。
炭窯跡
帰り道で見た異形樹たち。
洞のある木たち
「鳥海山中島台・後編」へ続く。