いちごブッフェ会場と間違えて、『ポルト』に行ってしまってから一週間。
(やはり行かねば)そう思っていた。
自分の中にこんなにも『いちごブッフェ』への傾く気持ちがあったのは不思議だった。
苺を愛する気持ち、好きな気持ちがこんなにも育っていたのは不思議に思う。
知らぬ間に育っていたのかもしれない。
行く。今日は自転車で。
シャー、カラカラカラ。
ムシマルのオルディナ号(自転車の名前)はそろそろ空気を入れんといかん気がする。
そうして到着した建物。プリンスホテル。
「プリンス通り(プリンスホテルへ着くまでの道)」を通るとき、『王子』なのかー、って毎回思ってしまうしながら進む。
あとワンピースのサンジ氏を思ってしまう。
到着。23階の『トップオブヒロシマ』が会場だと思っていた。
上がる。
違った。
正確には平日は23階で、土日は21階の中華店でやる、みたい。
23Fでそれを教えてもらって、そこから21Fに降りる。
予約なし1名ですが行けますかー?
「あちらの待合室でお待ちください」予約客との兼ね合いがある様子。
待合室。大きめの個室のテーブルや椅子を取っ払った感じである。20人くらいいらっしゃる。
(うわ、ひょっとしたら待って食べられない可能性もあるのかしら?)
その場合、どうしよう?いまは14時近く。
宇品のほかのお店か。でもランチタイムは過ぎてきたしなー。お腹を減らして夕食にかけるとか?
そんなことを考える。
外を見る。窓からの景色は、べらぼうにいい。
宇品は、広島の南端。
南端から広島市内が一望できる。
(こうしてみると、海も山もある、って感じだ)
島が多いからか、往来船が多く感じる。
高知の桂浜とか、近いところにあんまり船見ない気がする。遠くを行く船ばかり見たような。
待っていると、次々に呼ばれる。
やがて一人になる。
ひとりになったムシマルは不安のかたまり、時計を見ると30分近く。
(「あいにくですが、お客様の手前でちょうど満席になってしまって…」とかって、とかって、あるのではないか?)
ドキドキしていたら呼ばれる。
安堵。安堵。安堵の王。
よし、いくぜ。
席を立つ。目の前にすぐ、ローストビーフ!
ぎゃあ、実演。
かたまり肉の魅力、かたまり肉を薄くスライスする魅力は、プライスレスであるぞ。
ぜったいモンハンの肉焼きが、ローストビーフ肉人気に拍車をかけたと思うんですがいかがでしょうか。
あ、『いちごブッフェ』という名前だけど、でもオンリーいちごロンリーいちごというわけでもないらしい。
苺をさみしくさせるわけ、ないだろう?
普通のブッフェというかご飯とおかずな品目もある。
メニューは、中華が多い。これは中華のお店「李芳」さんが会場だからなのか。
23Fのスカイラウンジ「トップオブヒロシマ」だったらまたメニューは違ったのかな。
ほくほくとチャーハンを取る。
ムシマルは、チャーハンが好き。
おかず系の品目は、そんなにたくさんではない。といっても10超すくらいある。
唐揚げ、サラダ、フライドポテト、白菜のクリーム煮、カニとふかひれのスープ、カレー、トルティーヤ、ピザ、鶏を茹でて中華っぽいタレをかけたの等。
あれ、なんだこれ?豚。
!!
『苺入り黒酢ポーク』!
イチゴと豚が出会った、だと?なん、だと・・・。
おのれグランドプリンス、いちごブッフェだからってそんな。
いやがってる苺に無理やり黒豚を掛け合わせたのではあるまいな。
1ターンめ。
唐揚げ、サモサ、ちょうちょみたいな形のパスタ、チャーハン、アサリほか魚貝類をトマトっぽく炒めたやつ。
カニ&ふかひれスープ。そして黒豚の苺和え。
最初は唐揚げいこうか、もぐもぐ。
うん、唐揚げは普通。普通においしい。
ふかひれスープを。
あ、あっつ!ふかひれは置いといて、アツアツ過ぎた。性急に事を運びすぎた。
舌ではなく喉を灼きそう。
さて、後回しにしていたがそれそれそれとついに豚苺をいただこうと我欲す。
ぱく。
あ、あ、あ、ああ、
アリだ!
ムシマルは「酢豚にパインは無し」派に属するんですが、これは認めていい。
相性的にはパインよりも上。
ムシマルが酢豚パインを好まない理由は、パインの甘さ酸っぱさが強くておかずの中にデザートが紛れ込んでいる感を隠せないことが多いから。
このこれに入っている苺は、もうちょっとおとなしい。
味もさっぱりめだし、苺の切片もパイナップル酢豚よりも細かくしてあるので、邪魔にならない。
より薬味的というか風味付けとしての役割職務として任をわきまえてくださっている。
端的にいえば、おいしい。
黒豚のワイルドさを慰めるかのような甘さの予感と余韻。
パイナポーには出せない、苺が特有にもっている春のお祝いのような心をむしられるような風味が。
これは、ここで。予言してしまうかもしれない。
酢豚からパイナップルが消える春が来るかもしれない。酢豚に赤い色どりが混じることが普通になる日が来るのかも。
そして、チャーハン。
このチャーハンもおいしい。
簡単にいうと、お高いようなやつ。カニの風味。
すくなくともすくなくとも。
ムシマルがこれまでバイキングでいただいた、つまりは食べ放題でいただけるチャーハンの中ではトップ街道。
いや全体のムシマル食歴チャーハンのなかでもかなりな上位。
なんていうのか、なんかいい匂い香ばしさ。
カニの香りが炒飯を一瞬も損なうことなく単純にプラス方面に。
いい匂い。いい匂いのするいいチャーハンが目の前にある、そしてそれは食べ放題なのだ。
(やべえ、苺に届かない可能性も出てきた)
苺に辿り着く前にこの一番槍(炒飯のこと))と戦ってそして果ててしまうのではないか。
1ターンめは順調に終わる。
2ターンめ。
サラダ、ピザ(甘い)、ローストビーフ、鶏肉、ふたたび豚肉苺。
三大家畜の牛豚鶏を、一度に制覇。
いやー、家畜に神はいない。
ムシマルがすべてを統べる、統べるっていうか食べる。
ローストビーフ。
あ、まだちょっとあったかい。
ぱくもぐもぐ。
! ローストビーフ界では厚切りの方。
分厚い、防弾チョッキみたいな安心感に。
ローストビーフソースは、どこか和風の食べやすさを持っていて。
薄切りも嫌いじゃないけれど、厚いと違う。
ステーキ属性をちょっと獲得してきた、みたいな感じ。
これもおいしいなあ。
※のちにもう1枚食べました。
鶏は冷たくしているんです、それはサラダによく合いました。
みんなおいしい。
やばい、ゆとり世代の教育者くらいみんなそれぞれ良い。
なかよく手を繋いでゴールしかねない、どこかに。
畜産。
からのピザ。これはチョコレートソースののった甘い甘いピザでした。
甘いの食べちゃった。
ここからデザートに全振りか?
2ターンめが終わったけれど、まだ迷っているのでした。
まだ食べたいのでした。
だから取っちゃったのです。3ターンめ。
トルティーヤ、白菜とマコモダケのクリーム煮、蒸し野菜、そしてローストビーフ2回目。
それから、チャーハン(2回目)。
吸い寄せられてしまった。お椀にいっぱい入れてしまった。
音速で食べ抜ける。
音速は言い過ぎだとしても、追い風にのったウサイン・ボルトくらいの感じでかっ込む。
たとえば、美しい凄まじいナイフには、その輝きに吸い寄せられて、切られるための虫が自然に集まってくる。そんな話を聞いたことがある。
それと同じことがムシマルか炒飯にも起こったのかもしれない。
たぶん、これを平らげたときにムシマルは橋を渡ってしまったのだ。
戻れるかもしれなかった最後の境界線を渡る。
もうここからは、控えめに言っても膨満感を各個撃破する戦いだ。
打ちきりマンガによくある言葉をこれから言う。
俺の戦いはこれからだ!
ネクスト!やっと甘いものを食べるターン!
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