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真空管アンプ Raccoltaにチャンネルデバイダーを追加発売 vol.10

2019-05-06 | ラコルタ Raccolta
『真空管アンプ Raccoltaにチャンネルデバイダーを追加発売 vol.9』の続きです。

マルチアンプを始める場合どこから手をつけたら良いかということですが、

マルチアンプ化の最大のメリットはネットワークを無くすことができること、

特に、直列にはいるコイルを無くすことできれば大きなメリットになります。

中でも、サブウーハーは大きなコイルが必要なため直流抵抗が大きく

これを無くすことで、ダンピングの向上とロスをなくすことが期待できます。

当社のサブウーハーfalcoを例に計算してみましょう。

サブウーハーfalcoを150Hzのカットオフ周波数で使用する場合

直列に35mHのコイルが入ります。



このコイルの直流抵抗は0.79オームです。

インダクタンス分を無視し、直流抵抗分だけで計算してみます。

スピーカーのインピーダンスは8オームですので

0.79/(0.79+8)=0.0899

およそ9%がロスとしてコイルの中で消えてしまいます。

実際にはインダクタンス分もありますので更にロスは増えることになります。

ところで、

BELDEN のSTUDIO497Mk2というケーブルがあります。



よく見るケーブルで、お使いの方も多いと思います。

このケーブルの導体は0.287mm×19本で構成されています。

導体の断面積は(0.287/2)×(0.287/2)×3.14×19=1.23

1.23平方ミリとなります。

銅の抵抗値は0.0172Ωmm2/mですので

BELDEN のスピーカーケーブル1mあたりの抵抗値は0.0211オームです。

falcoに使用されているネットワークコイルの抵抗値は0.79オームですので

0.79÷0.0211÷2=18.7m

なんと、BELDEN のスピーカーケーブルを18.7mも使用した場合に匹敵する直流抵抗値なのです。

この長いスピーカーケーブルの直流抵抗をキャンセルして考えることができるのがマルチアンプ方式です。

このようにサブウーハーをマルチアンプ化することは大きなメリットがあります。

次回に続きます。


昨日は『オーディオアンプ製作教室発表会』を開催しました。



技術色の強いイベントでしたが10名を超える客様がご来場くださいました。

製作教室参加者の方が作られたアンプと

当社の雷鳥4や新製品ラコルタと比較試聴をしました。

また、内部回路についてはかなり細かく解説させていただきました。

早くも『第2回を!』という声もいただきました。

たくさんのご参加ありがとうございました。





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6月のイベントは山寺レコードコンサートです。



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