子どもとうさぎとねこと音楽のある風景

息子いっちゃん(2006年3月生)と3匹のうさぎと3匹のねこのいる歌と琴が好きな主婦の記録

ぷっくの贈り物

2009年11月22日 | うさぎぷっく大切な日々
かなしみを乗り越えるため
死から何かを学ぼうとするけれど
やっぱり心はかなしむことしかできない

それでもなお、
そこにその生に問いかけ
自分の糧とするならば
ぷっくの教えてくれたことは
見つけられる

医学、言葉、理屈・・・
それに重きを置いて
人間は考えすぎるけれど
それを越えたところにも
忘れてはならない大切な領域があるということ
人間の限界を教えてくれた
それ以上の未知の世界があること
ぷっくは身をもって教えてくれた

人間の、それも大人という存在は
頭でっかちで
理屈で考えることが多いです
病気のときには栄養、そして薬
しかし、もちろんそれは必要ですが
それ以上にあたたかい笑顔と
あたたかい食事
好物を用意してくれる心配り
そんなものの果たす役割の方が
大きいのかもしれません
事実として表せる客観的な事柄
栄養を取った、薬を飲んだ、
それでよし、
いいえ、それだけではありません
言葉にできないもの
言い表すことのできない趣き
そこにこそ本当は私たちの大切な生きる意味が
あるのかもしれません

とても落ち込んでいる、体調が悪い、
そんなとき、ある人の一瞬の笑顔で
ふわっと気分が変わって
元気になることってありますよね
でも、それは何の科学でもなく
因果関係を客観的に表せることでもないです

そんなちょっとしたことに
敏感になること
それを私自身、忘れていたと思います

ぷっくは一番なでる機会の多い子でした
病気が多かったからです
てんかんのときも
薬をあげることもけっこうありましたが
それ以上に
「大丈夫だよ。何もこわくないよ。安心してね。」と言って
何度も何度もなでた子です
ぷっくはそんななでなでを
いつもかみしめるように
あたたかいお茶を飲むように
じっくりと受け取ってうなずいている子でした

きち先生の言葉で印象に残っているもの
「飼い主が、この薬本当に効くのかなあ、と思って
あげていては効果はない」
「これはてんかんが起こる直前に
てんかんが起こることの不安を和らげるための薬です」
こういった微妙な差異、領域に
大切な部分があるのだと知らされました

ずっとてんかんが出ていなかったぷっくが
ずっととなりのケージにいたナナちゃんの死期が迫ったころ
てんかん発作を起こしました
これも動物特有の、動物同士でしかわからない
何かを察知したからだと思います

ナナちゃんもぷっくも
命尽きる一、二日前に
つらそうな症状でいるから
じっとなでなでしてあげていると
私や夫の手をペロペロとなめて
その気持ちに応えてくれました

今はとてもかなしくてさみしい、
それだけです
でも、ぷっくは沈み込む私を
望んでいないと思います
この死に意味を見出そうとすること自体が
私の悪いくせだと思います
でも、ぷっくのためにも前向きに生きるために
意味を見出そうとしてしまいます

その意味は

目に見えないもの
言葉にできないこと
感じてわかること
小さな変化
形でなく心初めにありき

そんなことを大切に生きて行くということです

お店のおにぎりと
家で作るおにぎりと
原材料は同じとしても
何かがちがう
どこかがちがう
それは科学では絶対に表せない
けれど、大きなちがいがそこにある
そんなことを大切に生きて行かねば
そう改めてぷっくが私の背中を押してくれているんだと思います

願えば叶う
心あれば伝わる
子どものころにはふつうにできていたこと
それが形だけになったり
「どうせ・・・だから」と斜めに見たりしていた何か
それを本当に真摯に見つめて
信仰のように自分の大切な偽りのない思いとするなら
きっともっと大きなしあわせが人生に
彩りを与えてくれる
祈りのような気持ちをもって
ぷっくのくれた
贈り物を大切に胸に
生きて行きます
小さなぷっくの大きな愛に守られて

・・・ぷっくは私にとって
すべてのことが違和感なく通じたと感じられるうさぎです
赤ちゃんのときに来たこともあり
私が産んだと言っても違和感を感じない子です
ずっとかわいい赤ちゃんでした
でもね
今、月へ旅立ったぷっくは
まるで私の先生のようです
いつかの時代、私がぷっくの子だったのかもしれませんね・・・

(写真は家に来たばかりの赤ちゃんぷっくです
 手乗りサイズでしたよ かわいいね)
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2 コメント

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Unknown (3うさの母)
2009-11-30 00:15:51
時間というものはときにありがたく、
少しづつ気持ちも落ち着いてきています。

本当に心の準備は一応できていたので、
突然のことよりも多少はしてあげられた
こともあったし、後の悔いも少なくて
すみました。

最期のときにも、さゆりさんに伺ってた
心づもりがあったことが平静をもてたと
思います。

また、ぽつりぽつりと書きます。
返信する
ぷっくちゃん・・・ (さゆり)
2009-11-25 19:02:28
短い残りの大切な時間を幸せに過ごせたと思います。
3うさの母さんも心の準備はしっかりできていたことでしょう。
それでもやはりお別れが悲しいのは当たり前のことです。
ぷっくちゃん、本当にたくさんのことを教えてくれましたね。
長くはなかったけれど決して短い命ではなかったし
愛情に包まれて濃い生涯が送れたと思います。
私もぷっくちゃんのことは忘れません。
ありがとう。
返信する

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