二日酔いを意味する英語の「はんぐおーば(a hangover)」
まあ“酔っ払い”の言うこと。by.NA-094
はんぐおーば
ただ道なりに
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/e1/05b2971c467510f051b311785c9be4c8.jpg)
街を歩いていると、時には、おかしなことに出会う。
それほど、人が混みあっているわけでもない晴れた日の街中。
携帯電話を片手にしている黒いカーディガンを羽織った女性がいた。
「え?どこ?どこなの?」
「いえ、わたしの姿は、以前のまま、太ったままです・・・」
どうやら、古い友人との待ち合わせのようだ。
”太ったまま”・・・、正直なまでの自己表現が、イヤな印象を感じさせなかった。
落ち着かなげに、周囲をグルグルと見回している姿を見て、
一瞬、同情したが、声をかけるのも不自然なので、そのまま道を歩いていく。
道なりに、30メートルほど歩いていく。
すると、同じ年頃の女性が、道路の隅で、携帯電話に話し込んでいる。
「ええ、近くに交差点が見えるのね」
「改札を出て、2つ目の信号機の側なのね・・・」
この人が、先ほどの人の話し相手かな?
絵本の1コマにでも、ありそうな話・・・でも、現実に目の前で展開されると、
対応に困ってしまう。
”声をかけてみるかな?”
”いや、やめようかな?”
ほんの少し考えてから、声をかけた。
「あの、もしかして?」
「お友達の方が、近くで迷われているのではありませんか?」
目は、口ほどに物を言う・・・と言うけど。
このとき女性の表情は、”なんで知っているの?”というところ。
・・・でも、
”なんで”と思われても、ねぇ。
「この先で、携帯電話をもった黒いカーディガンの方がおられましたけど、
お友達ではありませんか?」
女性の視点が、歩道の先へと移動した。
黒いカーディガン姿の”太った”女性の姿を見つけると、大きく手を振っていた。
それを見てから、また道なりに歩いていく。
まあ、これだけの話。
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