雨で日本もタイも、鬱陶しいシーズンですが、タイ国ではドリアンの季節でもあります。
タイ国のドリアンは、4月になると出荷が始まりますが、クリームのような柔らかさや
あの独特の甘味は、6月に入ってからのドリアンに限ります。食べるなら今が旬でしょう。
タイ国が昨年度 世界一となった五つの輸出品目の筆頭がドリアンであることは、先月2日の
当ブログでも触れました。 今年はそのドリアンの輸出が さらに伸びているようです。
タイ商務省の1月~4月の報告によると、輸出と冷凍の総額が636億2,700万バーツ
(約2,545億円)で、この四カ月で前年同時期比 166%の増加となっているといいます。
輸出市場のトップは中国で、輸出のほとんどを占め、次いで香港、台湾とタイ国のドリアンは
中国人に大人気。ドリアンは果実の王様と言いますが、タイ国では 外貨獲得でも王様です。
昨年は世界の生鮮ドリアン市場の 93%をタイ国が占めており、2位3位のベトナム(6%)と
マレーシア(0.7%)を圧倒しほぼ独占状態です。ベトナムも中国に輸出したくとも生産量が
全然 追いついていません。そこでベトナムは今年に入ってからは、タイ国から陸路を通じて
ベトナムから中国へ流しているようで、まだ量は少ないですが、相当伸びていると聞きます。
<高騰の原因はタイのドリアンをベトナム経由で中国に流れているから?>
世論で、“今年のドリアンの価格は高い” と言われていますが、それはタイ国内のドリアン
価格が高騰しているんですネ。生産者や卸売業者にとっては嬉しい状況でしょうが、タイの
一般庶民のドリアンファンにとっては、悲鳴まで聞えませんが、2割3割は高くなっています。
昨年の輸出品質のドリアンは おおよそですが、キロあたり116バーツ(約464円)で、庶民が
食する品質のドリアンはキロあたり64バーツ(約256円)だったそうです。しかし 今年は、
輸出品質のドリアンはキロあたり120~135バーツ、一般庶民用はキロあたり80~90バーツ、
いや それ以上に値段が上がっています。この傾向は来年以降も続くように言われています。
それはベトナム業者が、味を占めてタイ産ドリアンの輸出を増やしているから? 近年は同国や
マレーシアも品種改良によって高品質のドリアンが生産されていますが、ベトナムでは品質の
高い輸出用がまだ少なく、タイの一般庶民用のドリアンを中国へ流しているといいます。
中国人はドリアンが大好きですから、輸出用でなくとも安ければ需要はいくらでもあります。
これはタイの輸出用ドリアンのブランドに傷を付けており、庶民用のドリアンの価格をも
上げてしまっています。これにタイ商務省は気づいて、中国へ輸出されるベトナムとラオスの
国境沿いを越える輸送品と国境検査所を監視し始めました。これで防げるでしょうかねぇ~
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