昨年11月の当ブログでも触れましたが、東急百貨店 MBKセンター店が、明日を
もって撤退します。 35年の歴史に終止符を打つことに。これも寂しいことです。
昨年8月に伊勢丹が撤退していますので、タイにある日系デパートは、チャオプラヤー川
西岸にある大型複合施設「ICON SIAM」内の高島屋(2018年11月開店)だけになりました。


MBK店は、BTSのナショナルスタジアム駅から徒歩1分と直結しており、ショッピング
センター MBKのテナント内にありました。 伊勢丹や高島屋などの店内や階数と比べると
規模は大きくありませんでしたが、現地に溶け込んだタイらしい売り場でした。
センターの1985年の開業当時は、地上8階建ての売り場面積を持ち、携帯電話や電気製品から
家具など様々に2千店舗以上が入居し、アジア最大のショッピングモールと言われたものです。
ドゥシュタニ・グループ(Dusit Thani Group)が経営し、毎日 約10万人以上が訪れていました。

ローカル色豊かな雰囲気の敷地内に、タイ人好みの選び抜かれた良質な商品が並んでいました。
日本的なクオリティの日用品や衣服など品数も多く、客層も地方の人からハイソなタイ人を初め
在住の日本人駐在員の奥様まで幅広く、中国人観光客にも人気がありました。フードコートも
賑わっていましたので、東急系は上手くいっていると思っていましたがねぇ~ 残念です!

<明日の31日まで売りつくしセール開催中です>
35年の間には、アジア通貨危機やリーマンショック、クーデターを伴った政治的混乱など
色々あっても乗り切ってきました。が、都の商業施設の開発による競争激化、追い打ちを
かけたコロナの感染拡大による、外国人観光客の特に中国人の入国制限には、
大打撃でしたでしょう。19年にもバンコク郊外の店舗を閉鎖していましたネ。
”撤退は感染拡大の影響による集客の低下” と していますが、伊勢丹と同じくタイの若者の
需要に追いつけず、相次いだ商業施設開発の競争激化に勝てなかったと言われています。

実は東急百貨店の現地法人バンコク東急は、不動産開発・施設運営大手のMBK(マーブンクロン)とは
合弁を解消しており、前々から撤退する噂はありました。MBKは ここに新たなショッピングモール
建設の話も出ているようです。 近年まで両社共同で商業施設運営を展開してきましたが、
東急保有の全株式をMBK側が引き取り、閉店により これで小売業は完全な撤退となりました。

タイには1964年の大丸を皮切りに、1980年代から90年代前半にかけ、東急百貨店・伊勢丹・そごう・
ジャスコ・ヤオハンなどの日系デパートやスーパーが進出してきました。しかし、タイ人の消費者
目線に下りて来なければNGでしょう。でも なぜ、この世界だけ日系が生き残れないのか
不思議です。あとはドン・キホーテが、どこまでタイの市場に食い込むか、頑張ってほしいです。


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