象にタイ語が解れば！①

ここの所、タイ国内で象が人間に危害を加える事件が新聞、TV放映で話題となりました。

一つは、象使いが所用のため、鎖をつけたままの象を残して、その場を離れていたつかの間に
暑い場所にいた象を、近所のSさんは同情して日陰に移してあげようと、象を軽く叩いたところ
触れられることに慣れていない5歳（人間で7、8歳）の象は驚き、怒りだし、鎖をちぎってSさんを
踏みつけ死亡させたとの事です。

もう一つは、やはり象使いの目が離れている場所で、タイ人の酔っぱいに虐められていた象は、
怒りを抑えていたが、ある日、再びやってきた酔っぱらいに怒りをぶつけ、その酔っ払いは
飛ばされ、踏まれ、大怪我を襲ったそうです。更に、周囲の人が担架でその酔っ払いを運ぼうと

するも、それに気がついた象がその担架をさえぎり・・・我慢の限界が切れたのでしょう。
商店にも近づき、陳列棚を壊し、そして、路上に停めていたトラックにも体当たりの大暴れ。
象使いたちが落ち着かせようとも、象は我慢ならなかったのでしょう。（虐められていた人間が
プッツンした状態と同じです）

この二つの出来事は、双方に誤解が生じて起きた事件です。

一つ目は人間の好意を、象が虐められていると誤解し、二つ目は、象が虐められ我慢の限界を
超えて怒ったのに、単に象が興奮して人間を襲ったという誤解です。もし人と象が多少の言葉か、
象使いのようにコミュニケーションが取れていれば、と思う残念な出来事です。

と思うのも、象は非常に賢く、人間と共通した点がいくつもあるからです。

＊象も長寿で50歳前後まで生きる。（象の歳を1.5倍すると人の歳になるそうで人であれば75歳）
＊象は10歳前後で繁殖可能になる。（人間で言うと15歳）
＊象の妊娠期間は約2年。（体が大きい分だけ期間が長いのか）
＊動物で自殺するのは象だけ（大木に頭を打ち続けて死ぬそうで、自殺は一番人に似た行為）

でも、考えれば無理も無いことですね。象との共通点がいくつかあっても、人は同じ国の言葉も
解る人間同士でさえ誤解からいろいろな問題を生じさせるわけですから・・・・

しかし、人間と象の間には美談もたくさんあります。数年前の津波被災地のプーケット島では、
こんな有名なエピソードが残っています！　　明日に続きます。


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