先日家族で出掛けたところ、出発して15分と経たないうちに僕一人の息があがってきました。理由は簡単で、徒歩で移動する僕以外の全員が自転車に乗っていたからです。家族全員で自転車に乗って出掛けることはまれでしたが、流石にその日は疎外感を感じてなりませんでした。早速自分用の自転車選定に入ります。
一口に自転車といっても、街中の自転車屋さんに置いてあるような実用車から、何百万円もする趣味人のための高級車までいろいろなグレードがあり、その形もスポーティなロードバイクから、コンパクトな折りたたみ自転車まで様々です。僕の場合は、今後ずっと乗り続けられるか今一つ自信がないことと、大きな自転車を置けるほど住宅環境が充実していないことから、10万円前後の折りたたみ自転車という条件で検討してみることにしました。
いざ対象となり得る車種を調べてみると、10万円前後という予算は結構中途半端な予算でそれほど選択肢は多くなく、候補に挙がったのはKHS F20-R、DAHON Mu P8、r&m BD-1 SCOTCH BRIGHTの3車種くらいでした。F20-Rは折りたたみ自転車にも拘わらず、20インチのタイヤをはき18段変速のギヤを備えたスポーティなモデルです。また、Mu P8は乗ったときのフォームが楽そうな街乗り中心といったイメージでしょうか。BD-1はこれらに比べると地味な印象で、選択肢に入れはしたものの僕の中では補欠の位置付けでした。
ただ、実際にショップで話を聞いてみるとF20-Rは折りたたむ時にハンドルを外さなければならないとのこと。折りたたみとはいえ乗るまでの作業が少ないに越したことはありません。スポーティなモデルであればそのうち「遠くに行ってみたい」と考えるようになり、余計な脂肪を燃焼させる手段の1つとして定着するのでは密かに期待していたのですが、あまりに組み立てが面倒だと部屋のインテリアに成り下がってしまう可能性があります。また、Mu P8は折りたたむ時にフレームの途中で折る構造になっており、やや頼りない感じがあります。加えてMu P8は確かに街乗りには便利そうですが、ママチャリっぽい雰囲気がないでもなく、Mu P8よりはスポーツ色の強いBD-1が急によく見えてきてしまいました。「普通の自転車用のパーツもほぼ使えます」という店員さんの一言が決め手となり、BD-1 SCOTCH BRIGHTを購入することにしました。
初めて買う折りたたみ自転車であり、選んだ車種もr&mでは最も安価なモデルということもあって、実用性がいかほどのものなのかかなり不安でした。組み上がった自転車をショップで受け取り、恐る恐るまたがってみたのですが、意外に乗れるものです。折りたたみ自転車だけにいくつかの構造部品で連結されるので、乗っているとガタガタするのではないかと予想していました。しかし、いざ乗ってみるとさして不満に感じる程のことはありませんでした。確かに普通の自転車のようにフレーム全体が一塊にはなっていないので心持ち弱々しい感触はありますが、どちらかというと前後輪のサスペンションの振動の方が気になる感じです。もっとも標準装備のサスペンションは普通のバネなので、サードパーティ製のバネやエアサスペンションと交換すればもっと快適になることでしょう。また標準の8速ギアも適切な設定になっており、小径のタイヤだからといって、やたらとこがなくてもきちんと走ります。個人的にはもう少し重めのギア比だったらうれしいですが、これまた交換可能なのでクリティカルな問題ではないですね。折りたたんで輪行袋に入れてしまえば部屋の隅に置いても邪魔にならない程度に小さくなるBD-1は、非常にお買い得でした。
ところでr&mとはriese und m?llerの略だそうです。販売代理店のWebページには「リーズ&ミューラー」と仮名が振ってあるのですが、これって「リーゼ&ミューラー」じゃないかと思うのは僕だけでしょうか?
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