物欲王

思い付くまま、気の向くまま、物欲を満そう

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Confessions on a Dance Floor

2007-10-18 02:10:03 | 音楽
ふと数年前に流行っていたマドンナのアルバム『Confessions on a Dance Floor』が聞きたくなりました。

耳を澄ませてよくよく聞いてみると、マドンナの書く歌詞がすごいということに気が付きました。文学的にどうこうとかはさておき、そのポジティブさとか若々しさには圧倒されます。考えてみれば彼女はそろそろ知命を迎える年代ですし、子供もいて、恐らく日々仕事で多忙な生活をおくっているのだと思います。それにも拘わらず、何だってあんなに強く、それでいて感じ易い恋愛の詞が書けてしまうのでしょう。もちろん創造性とは、年齢や家族構成、生活状態等を超えたところに存在し得るものです。ただ、彼女の書く詞を比較対象とすると、ずっと若い筈の僕の方がむしろ老け込んでいる気すらし、間違いなくマドンナよりはのんびりとした毎日を過ごしている筈の僕には、詞を書くどころかペンを取ることすら煩わしいと感ぜられます。

結局のところ、この違いは心の持ちようなのでしょう。どういう状況下で生きているかではなく、無為に諦めたり直面している出来事に流されず常に何かを感じて毎日を大切に生きていかないと、精神的なポジティブさ、若さ、感受性は失われてしまうのだろうと、妙に一人で納得してしまいました。


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マドンナ
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西の魔女が死んだ

2007-10-04 02:00:01 | 
成長し社会の中で生きるようになると他者との軋轢が必ず生じます。そこで自らの意思を貫き通すか、お互いの妥協点を見出だし折り合いを付ける必要があるわけですが、いずれもも為し得ないでいると社会からの孤立に苛まれることになります。

『西の魔女が死んだ』はそのタイトル通り主人公が祖母の死を知らされることに始まります。冒頭から主人公の祖母の死が提示され、話は彼女の死に向かって穏やかに進んでいきます。しかしこの小説は決して悲しみに満たされたものではありません。自分で判断し外的要因に流されまいとする強い意志の力と、物理的なつながりに縛られない心と心の結びつきに満たされているため、死に向かって読み進んでいるにも拘わらずむしろ読者の心を鼓舞してくれるような気すらします。

小中学生のみならず、良くも悪くも世故に長けた大人こそ本作を読んで今一度自分を見つめ直してみるのが良いのではないのでしょうか。


西の魔女が死んだ (新潮文庫)
梨木 香歩
新潮社

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