CASIOのG-SHOCK DW-5600E-1を購入して1週間ほど経ちました。腕時計を使うのは久し振りでしたが、この製品はとても満足感が高いです。
化粧箱を開けるなり引き込まれたのが、このシンプルなデザイン。製品機能を製品自体にたくさん書き込むデザインも今どきの製品にはないレトロ感があり、一方でベゼル、ダイヤル、リストバンド部には一切の無駄がありません。
機能についてもデジタル時計ならではの必要十分な機能が搭載されています。月日、曜日、時分秒は一画面ですべて確認でき、カレンダー表示については永久カレンダーになっているので、月が変わる度に日付や曜日を修正する必要もありません。カレンダー、時刻表示以外には、アラーム、時報、タイマー、ストップウォッチが提供されるので、日常生活で「時」に関係することで時計に期待する機能はすべて網羅されているといって良いでしょう。
タイマー、ストップウォッチ機能については画面表示にも気が配られており、これらの機能使用時も右上の通常日付が表示される枠内に現在時刻が常に表示され続けます。また、最新の機種だとこの右上のエリアがドットで構成されたフォントで文字が表示されるのですが、DW-5600E-1は7セグメントの液晶表示がされるので、くっきりと見易いです。やはり7セグメントの文字の方が、昔ながらの液晶画面という雰囲気があって味があります。
僕は以前、機械時計を利用していた時期が長くありました。お恥ずかしながら機械時計至上主義みたいな病気に掛かっていて、クォーツ時計を機械時計より格下に見るような勘違いをしていた黒歴史があります。しかし、実際にクォーツ調速の時計を使ってみると、その精度が非常に便利だと実感できます。また、ゼンマイ駆動の時計には機械としての味わいがあることは認めつつも、しばらく使っていなくても止まることなく時を刻み続ける電池駆動の時計は、時計に求められる責務を確実に果たしてくれる実直なパートナと言えます。特にコロナ禍で外出する機会が以前と比べて減っている今のタイミングでは、一番使い易い駆動方式だではないでしょうか。
初めは初代G-SHOCKを彷彿とさせる電波ソーラーのモデルを買おうかと考えていました。非常に魅力的なモデルですが、日々この時計を身に付けて外出し、日の光に当て続けられるとも限りません。GW-M5610U-1JFのスペック上はフル充電状態であればその後ソーラー充電ができなくても10〜22か月駆動できるようですが、電池駆動であれば何もせずとも数年単位で動き続けられるので、仮に今後他の時計をするようになったとしても、電池駆動のDW-5600E-1であれば好きなときに取り出して気軽に使い続けられると考え、電池駆動のモデルを選びました。
また、ケースやブレスレットが金属のモデルにもとても惹かれました。やはり金属製の時計は落ち着いた印象がありますし、休日のカジュアルな服装はもちろん、仕事でスーツを着ているときでも違和感が少なそうですし。しかし、G-SHOCKと言えば樹脂製のイメージが真っ先に浮かびますよね。せっかくG-SHOCKを買うのであればアイコニックな製品を最初に手にしたいと考えました。しかも、樹脂製のDW-5600E-1は金属製ではあり得ないような軽さなので、時計を付ける機会が減っていた僕には、腕に時計を付けていることすら忘れてしまう軽さです。これほど装着感が心地良い時計はこれまで経験したことがなかったかも知れません。
実際に製品を手にしてみてから気付いた良さもあります。DW-5600E-1は機能を切り替える時やアラーム、時報に電子音が鳴るのですが、この音が非常に和みます。今どきのスマートフォンやスマートウォッチからはおよそ発することがないであろうレトロな音色なので、音色を聞きたいがためだけに時報が鳴る設定にして使ってしまうくらいです。
1996年の発売以来愛され続けるロングセラー製品には相応の魅力があると実感した1週間となりました。