大分県議会議員・なかの哲朗です(^_^)

大分県議会議員の中野哲朗です。
誠心誠意、全身全霊をかけてがんばります👊

令和2年。今年もお世話になりました。

2020-12-31 18:08:33 | 日記
令和2年12月31日(木曜日)

今年も、病気や事故なく、この日を迎えることができました。心を失いそうになるほど、忙しい日も多く、特に今年は、新型コロナウイルス感染症と7月に発生した豪雨災害への対応・対策等により、あっという間の一年でした。これまでのように、市民の皆様のもとに足を運び、活動を報告し、市政に対する御意見を伺うという、対話を楽しみながらの政治活動が大幅に制限され、私自身、非常に大きな戸惑いを感じた一年でした。それでも、御理解くださる皆様方の御指導、御支援、御協力のおかげさまで、無事に一年を終えることができました。心から感謝申し上げます。











議会では、一年を通して、総務環境委員長として全力投球しました。定例会ごとの議案審査に止まらず、財政状況や住民自治組織に関する勉強会の開催、前土木建築部長(県派遣)の出張旅費に関する調査をはじめ、決算審査の事前準備に十分な時間をかけるなど、会期外の活動を活発に行いました。また、9月と12月の定例会では、市民注視の「市役所1階フロア階段撤去問題」の所管委員会として、連続減額修正を経験しました。同一年に二度の減額修正はありましたが(平成29年)、連続は「前代未聞」、「異例」とも言え、おそらく市制施行80周年の日田市でも初めての事態です。新聞やテレビでは、どうしても委員長としての私が目につきますが、すべては議会全体として取り組んだ結果です。予算の可決、修正可決、否決というパターンを想定(妄想?)しながら、地方自治法、日田市議会の委員会条例や会議規則を実際の委員会運営に落とし込む作業は、とても勉強になりました。

また、2期目の当選後も、すべての定例会で一般質問を行ってきましたが、3月議会は、コロナの影響を考慮した議事日程の変更に伴い、通告を取り下げました。ただし、書面での質問は許されましたので、準備していた項目を提出し、回答を得て、以降の一般質問に反映しました。6月の「市職員の不祥事」、12月の「市役所1階フロア階段撤去」の質問は、地元紙で大きく取り上げていただきました。いずれも、大切な案件であることは間違いありませんが、財政運営(6月)、環境施策(9月)、学力問題(12月)など、地味ながらも市の将来に関係するような質問が取り上げられるように、もっと勉強してまいります。

本年は、平成24年7月、29年7月に続く、大規模な豪雨災害が発生しました。天ヶ瀬温泉、上津江・中津江、三隈川左岸の石井工業団地、右岸の友田地区などが大きく被災し、私の地元・三芳地区でも、玖珠川右岸の河川敷の被害は、これまでにないものでした。地元の被害状況の確認はもちろん、発災翌日には会派・新世ひたで天ヶ瀬温泉街に、それ以降も会派の議員と一緒に、また単身でも津江地域に足を運びました。甚大な被害を受けた地域の、より多くの方の、より多くの声を聞かせていただき、可能な限り迅速に行政へとお繋ぎしてまいりました。十分な活動ができたとは言えませんが、復旧、そして復興のためにも、地域に足を運びたいと思います。

コロナ禍により、政治活動を模索しなければならない一年でしたが、対話を基調とした活動を続けてきた私にとって、その答えを見出すのはなかなか難しかったです。そうこうするうちに、新しい年は、議員2期目の折り返しを迎えます。コロナが収束し、終息し、一日も早く、皆様のもとで楽しく語らいながらの政治活動を再開したいものです。

一年間、本当にお世話になりました。
新しい一年が、皆様にとりまして、幸せいっぱいの年となりますことを心からお祈りいたします。良いお年をお迎えください。

令和2年12月31日
日田市議会議員 中野 哲朗

課題を残した「市民の意見」(大分合同新聞から)

2020-12-31 11:58:33 | 日記
今日の大分合同新聞には、日田市役所本庁舎1階フロア階段撤去問題に関するパブリックコメントについて、大きな記事がありました。


先日との重複になりますが、パブリックコメントの部分のみを抜き出し、改めてお示しします(少し短くしています。ぜひ、ご一読ください)。また、その後に、パブリックコメントに関して、市長はじめ執行部の認識と私の考え方を示しました。記事を補足できればと思います。

《令和2年12月8日(火曜日)
日田市議会定例会 一般質問》


●中野  
9月定例会の閉会直後、市は階段についてのパブリックコメントを決定した。パブコメの一つ、意見提出手続は、平成20年10月の制度創設以来、99件で実施されており、そのほとんどは、条例の制定・改廃、計画の策定・変更が対象だった。これまで、議会の議決を得られなかった1事業案件に対して、パブコメを実施した事例があったのか。
○総務部長  
これまでの議会の中で、否決された案件を再度、議会に上程したケースはあるが、今回のように議会で否決された案件について、パブコメで市民の意見を求めたといった事案は、多分なかったと認識している。

●中野
今回のパブコメは、議会の閉会から12日後の開始といった慌ただしさだった。要綱の第3条第4号に定める「その他市長が必要と認めるもの」が根拠になっているようだが、市長が必要と認めた理由を伺う。
○市長  
何度も申し上げるようだが、委員長報告の中でいただいた御指摘は、ちゃんとみんなに連絡がきちっととれたのかということに疑義があるというような話だった。その件について、市民や職員の意見をという言葉もしっかりいただいた。それに合わせて誠実に、我々はできることをやったということ。

●中野
議会の議決に異議を唱えるようなパブコメは初めてであったと総務部長の答弁だったが、異例のパブコメであったと思う。市の内部でどのような議論があったのか。
○市長  
議会の意見に真っ向に反対するためのパブコメをやったんではなくて、議会からいただいた御意見に対して、私はそれに向き合った。そこのとこは、考え違いをしないでいただきたい。それから、御指摘いただいたお話の中の様々な指摘、小さな指摘もたくさんあったので、それを一つ一つきちっと確認するようにということで、現場のほうはしていただいた。
●中野 
階段撤去の是非がパブコメの対象になるかどうかという点はあるが、何らかの方法で市民の意見を求めるのであれば、9月定例会の議決後ではなくて、この9月の提案前に本来行うべきであったということを改めて申し上げておく。

●中野
今回のパブコメ自体に関して、市長は、自ら市民に向けて、階段撤去に賛成を呼びかけたことがないか、何か働きかけをしたことがないか。
○市長  
働きかけというのは、どういう状況のことを申し上げるのか。パブコメに私は前文書いているが、ああいったものか。当然今回、我々は提出してる側なので、その意思というものを伝えた上で判断いただきたいということが、当然の経緯だというふうに考えており、その手続をとったということ。





●中野
ホームページに市民の皆様へと題した市長のメッセージが確かにあり、階段撤去を進めたい、皆様の御理解と御協力をというふうに結ばれてあった。このメッセージが、偏ったものではないか、公平さを欠いていないかといった市民の御指摘があったが、この点について市長はどう考えるか。
○市長  
当然、議案提案者として、どっちかに偏ってるという話ではないとも思うが、当然議案を提案してる側なので、我々の意思というものをそこにお伝えして、今回のお話の中でも、議会もしくは委員会のほうで審議いただいた中で、御理解いただけなかった部分が先ほどの御指摘だったろうということなので、それに向かって、だからきちっとした御意見あればいただきたいということを申し上げてる。

●中野
開会日に市長から話があった中で、「肯定的な御意見」「懸念や疑問の声」といった表現があった。パブコメに寄せられた204件の意見のうち、階段撤去に肯定的な意見と否定的な意見の件数や割合をお示しいただきたい。
○総務部長  
パブリックコメントでいただいた204件の意見を分析をした結果で申し上げると、階段撤去に賛成であるという意見が143。反対であるというふうに受け取れる意見が61であった。



●中野
このパブコメとあわせて市の方には、階段撤去に反対する旨の360名分の署名や意見書が提出され、受理をされている。つまり市に寄せられた560件の市民の意思表示のうち、パブコメでの反対意見と、反対の署名・意見書を合わせると、その割合は75%に達する。報道によると、市長は、「賛否の数ではなく、寄せられたのはどんな意見なのかを重視した」ということが書かれていたが、市長にとって都合のいい意見だけが重視されてはならないと思う。そこで、市長は何を基準として、どのような意見を重視して、今定例会の再提案に至ったのか、この点の考えを伺う。
○市長  
パブコメはどうなのかということ、御説明を申し上げた。数の問題ではないという話ではないんだという、委員長もそういう認識でよいか。署名という形で持ち込まれたものがあったということもこの意見の一つだというふうに私は聞いており、そういうふうに捉えている。

●中野 
私も議員として数多くの意見をいただいて市政に届けてほしいという思いを託されて質問に立っている。市長はパブコメを見て、最終的に判断するといったとこもあったと思うが、この再提案という市長の判断は、31日間、パブコメで意見を求めて、75%の方の思いを反映しなかったという結果になる。この反対署名や活動というのをどういうふうに受け止めているか、伺う。
○市長  
反対署名活動された方々、そこに賛同いただいた方々がそこに署名をされてるということで、数の問題で多数決でものを決めるというわけではないが、そういう方々の意見があったということは当然、承ってる。特にいただいた中で、その費用対効果を求めてるという話があったが、私的には、それは費用対効果というよりも投資的効用というものがこのお金の問題だろうというふうには考えていた。そこで、ビジネス用語としての費用対効果というのをよく使われるわけで、これはビジネスでやってるわけではなく、この感染予防というもの、これから出てくる負の遺産、もしくは、風評被害も含めて、大きな損失を考えた上で、日田市という役所の在り方、それから日田市の中で、そういったところを一つでも、一人でも二人でも減らしたいという思いでいるので、できればその費用対効果ということに関して、ここで御議論できればいいなというふうには思っている。

《市の認識と私の考え》
◎議会の議決を得られなかった(=9月議会での減額修正)案件、言い方を替えれば、執行部の言い分が通らなかった案件をパブリックコメントという手法を用いて、市民の皆さん、どうですかと問いかけるのはおかしい。もし、市民の意見を聞くのであれば、9月定例会で階段撤去工事費の予算が否決された後ではなく、9月定例会に予算を提案する前に求めるべきであった。

ちなみに、9月定例会の前にパブリックコメントを実施しなかったのは、「そこまでの必要性を認めなかった」という判断(佐藤議員の質問に対する副市長の答弁)。

◎このような形でのパブリックコメントは、住民投票と言われても仕方ない要素が多いと思うが、市にはその認識はなく、あくまでも意見をいただいたとのスタンスだった。一般質問(中野)や委員会審査(三苫議員)でも、パブリックコメントでの意見提出や署名・意見書という形で「市に対して意思表示をした市民」の約75%が、階段撤去に反対しているという事実を伝えた。これに対して、総務部長は、「選挙や住民投票の結果であればそうかもしれないが、逆に7割という数字が一人歩きするのはいかがかなという思いもしている」と答弁した。

◎パブリックコメントの開始と同時に、「階段撤去を進めたい、皆様の御理解と御協力を」という市長メッセージが示されたので、「偏ったものではないか、公平さを欠いていないか」と質問した。これに対して、「提出側の意思を伝えた上で、判断いただきたいということは、当然の経緯だと考えている」(中野の一般質問に対する答弁)、「右か左かを明記した上での市民意見の聞き方という手段であり、正直問題はないと感じている」(三苫議員の質疑に対する総務部長の答弁)との認識が示された。

◎9月定例会最終日(23日)の本会議中、市長は、委員長報告を聞くその場で、その指摘事項を「より丁寧に準備を進めるように」と解釈し、散会直後に12月定例会までの再提案を明言した。また、同日中には、「年度末の繁忙期までに工事を完了させるため」のスケジュールを話し合っており、階段撤去という結論ありきで、庁舎内の協議が進められたのではないか。