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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-15】設計の選択-積年の狭小住宅-

2024-07-30 19:43:37 | ministock-15
最近ちょこちょこOBさん宅に出没しています。
先日はミニストック-06に行ってきました。

大雨の際に周辺が冠水したので念のための点検です。
雨による影響はありませんでしたが、その他のメンテナンスでお見積りのご依頼をいただきました。
見積作ってもらいますね。

さて、現場の方は先週から基礎工事に入ってます。
砕石を敷いて、その上に防湿フィルムを敷いたところです。
道路からの高さが問題ないことを確認して、基礎工事のGOサインを出しました。

にしても、やっぱり、定番の真っ平らな基礎。
作業効率を上げる事に重点を置いた設計です。
作業効率がいいことでコストダウンが図れています。

これが先週の23日(火)の話し。
24日(水)にこの上に鉄筋を並べるための下地用のコンクリートを流しました。
そして、25日(木)から鉄筋の組み立て工事に入って、
週明けの29日(月)に検査を実施しました。
もうほんとアッという間です。

作業効率の良さが分かると思います。

そこにはもう一つ工夫があって、上の写真を見ると左側のエリアは比較的広いスペースだけど鉄筋が細かくて、右側のエリアは小さなスペースだけど鉄筋が粗いのが分かります。

これはなんとなくイメージ付きやすいと思いますが、広い空間は構造が歪みやすいので鉄筋を細かくして補強しますし、小さい空間はあまり歪まないので鉄筋が少なくても大丈夫なんです。

空間が広ければ床の鉄筋は増えるけど、
基礎の立ち上がりは少なくなる。

空間が小さければ床の鉄筋は少ないけど、
基礎の立ち上がりは多くなる。

どちらが都合がいいか設計時に選択してるんです。

そしてミニストックの場合は、選択ができる条件にしているというのもミソ。

一般的な住宅基礎は設備の排水管を地面の下から屋外に出します。
↓参考画像
鉄筋が細かいと排水管をこの位置から出すのが難しくなります。

っていうか、地面の下からコンクリートと排水管の隙間を縫ってシロアリが入ってくるのがいやですし、
参考画像をちらっと見ただけで、鉄筋の間を配管が通っていて構造に欠損を生んでいるのが分かると思います。
だから、そもそもこの配管方式は採用したくないんですけど、世間はこれが一般的。

これが一般的な理由はこっちの方が格好いいから。

格好でシロアリと構造の欠損は選択しない設計事務所です。

また、小さなコストダウンですが、ちょっと珍しい幅止め金物も採用しています。

コストも下がるし、基礎幅の精度も上げられます。

これらも含めて検査の時には、瑕疵保険の検査の倍以上の時間を使って自ら図面通りかをチェックしてきました。


今回は是正なし。
職人さんにも、住まい手さんにも優しい設計です。



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