マケドニアへ向かうアウトバーン沿いには紅茶けた瓦屋根の家が20~40軒ほどの集落が点在している。
平地ばかりでなくなだらかなに連なる丘陵の斜面にもそういう集落が散らばっている。
背の高い枯れた夏草のあいだから白壁とその上に紅茶けたと言うよりむしろ茹で上がったロブスター色とでもいえるようなあかるい紅色の屋根がいくつも見える。
強烈な陽光の下ではアングルによっては金目鯛ぐらいの鮮やかな紅色に見える家もある。
紅茶けた瓦屋根の家並みはこのバルカン半島ではあちこちで見ることができる。
アウトバーンM1=E75からニシュでE80へ乗り換えるルートはピニン山脈の深い山峡をぬってお隣ブルガリアは首都ソフィアへ抜けていくルートでもある。
そのニシュのサインがでてまもなく真新しい濃いブルーの大きな標識板が青空をバックに設置されているのが見えた。
サービスエリアのサインである。
そう云えば天気がよくなってきたら途端にお腹が空いてきた。*(いっぷく)*
標識板の表示にナイフとフォークがクロスしたアイコンがあるのを確かめてそのサービスエリアへ立ち寄ることにした。
ガソリンスタンドの脇を通り過ぎてそしてその敷地内にあるレストランへまっすぐに乗りつけた。
目指す建物の屋根に掲げられた看板には○○レストランと表示されている。
まるで平屋根の温室のように見える3面総ガラス張りの建物である。
開け放たれた出入り口からイスラム音楽っぽい音曲が洩れている。
外から見ると客の入りは6割ぐらいである。
あまり混んでいないほうが好ましい。*(ウインク)*
走っているときは開けた窓から風が入ってくるからそれほど暑くはないが一旦停まるともう大変である。
車から外に出てもアスファルト地面からの照りかえしと並んで駐車している車から発散される熱気,そして頭上から降り注ぐ強い陽光で一瞬めまいがするほどの暑苦しさをおぼえる。*(晴れ)**(汗)**(怒り)*
出発してからずっと上着を羽織らなければ鳥肌が立つくらいの天候が続いていたのにさっきやっと晴れ間がのぞいたと思ったらもう汗ばむほどの暑さになっている。
急に切り替わった天候に服装もまた体のほうも調整ができていないのだ。
ポロシャツは問題ないとしても長ズボン姿では暑苦しい実際まことに暑いことこの上ない。
早く典型的な夏のホリデー客姿である半ズボンにサンダル履きになりたいのだが。*(椰子)**(ニヤ)*
もしやと期待半分あきらめ半分でレストランの中へ入った。
ラッキーであった。屋内はエアコンが効いていて快適である。*(結晶)**(グッド)*
スピーカーからなるべく遠い場所に座りたかったので出入り口の近くのテーブルに着いた。
席に着くのを待って妙年のウエイトレス嬢がにこやかにメニューを持ってきてくれた。
キリル文字表記だけのお品書きである。
まったく判らない。
さっと廻りのテーブルを観まわして他のテーブルで食べている人のお皿の中からいけそうなものを指差し“あれと同じものを”注文した。
今日の昼飯はチキンソテーとフレンチフライ添えにトマトサラダである。
残念ながらコーラ・ライトが無かったので普通のコーラをもらうことにした。
このレストランでの昼食,お相伴は向かいの椅子の上で眠りこけている白毛の小ねこちゃんであった。
入って来たときには”ここはおいらの予約席だぜ。”と云うような感じでそこに陣取っていた。
すこしやせているがまだ若そうな小ねこはイスラム音楽もまじったレストランの喧騒も子守唄のように聞こえるのかとても気持ちよさそうに眠っていた。*(ジロ)*
その安眠は料理が運ばれてきた時に終わった。
ウエイトレス嬢はその子ねこを外へ追い払らってしまったのだ。
しかしこの小ねこなかなかのしたたか者であった。
しばらく外でほとぼりを冷まし頃合を見計らっていつの間にか戻ってきていた。
今度は見つけられにくい午睡の場所を選んだ。
私が食事をしている同じテーブルの左横奥のいすである。
そしてもともとずっと前からそこにいたような安らぎそのものと思えるような寝顔で眠りなおしをはじめた。
そのすやすやと寝入る小ねこは今この国の平和と安寧を象徴しているかのように見えた。
かの左甚五郎作の眠り猫にも優るとも劣らずの態であった。
エアコンの効いたガラス張りで温室のような造りのレストランで小ねこに癒やされて昼食を終えた。
お会計は625ディナール=9ユーロであった。
そのサービスエリアを後にし再びアウトバーンを走り出した。
暑さを和らげるために窓を開けて走るのでけっこう風きり音がうるさい。
風きり音があまりひどくならない程度の110~120km/hぐらいのスピードで走る。*(地球)**(車)*
そんな昼下がりのまっすぐなアウトバーンを走行中約200mぐらい前方を貨物トレーラートラック2台が連なって走行しているのが見えた。
ついさっき食べたばかりで血液の本流はお腹のほうへ向かっている頃だ。
平坦で変化に乏しい地形を走る単調なアウトバーン走行は当然眠気を催してくる。
やや緊張が緩んで来ていたときである。
突然まわりの空気全体が炸裂したようなすざましい爆発音と衝撃波が襲ってきた。*(爆弾)**(ダッシュ)*
車体がビリビリと鼓動を繰り返し頭のてっぺんから腹部を貫通しお尻と太もも辺りからシートのクッションへ突き抜けていくような暴力的で強烈な破壊力をもった衝撃波に見舞われた。
走行しているまわりの景色さえもその衝撃波のエネルギーによる波紋でゆがんで見えた。
それから数秒間ののちもその衝撃波の余波にくり返し洗われた。
いったい何が起きたのか?
前方から迫ってくる光景がそれを映し出していた。*(驚き)**(はてな)*
平地ばかりでなくなだらかなに連なる丘陵の斜面にもそういう集落が散らばっている。
背の高い枯れた夏草のあいだから白壁とその上に紅茶けたと言うよりむしろ茹で上がったロブスター色とでもいえるようなあかるい紅色の屋根がいくつも見える。
強烈な陽光の下ではアングルによっては金目鯛ぐらいの鮮やかな紅色に見える家もある。
紅茶けた瓦屋根の家並みはこのバルカン半島ではあちこちで見ることができる。
アウトバーンM1=E75からニシュでE80へ乗り換えるルートはピニン山脈の深い山峡をぬってお隣ブルガリアは首都ソフィアへ抜けていくルートでもある。
そのニシュのサインがでてまもなく真新しい濃いブルーの大きな標識板が青空をバックに設置されているのが見えた。
サービスエリアのサインである。
そう云えば天気がよくなってきたら途端にお腹が空いてきた。*(いっぷく)*
標識板の表示にナイフとフォークがクロスしたアイコンがあるのを確かめてそのサービスエリアへ立ち寄ることにした。
ガソリンスタンドの脇を通り過ぎてそしてその敷地内にあるレストランへまっすぐに乗りつけた。
目指す建物の屋根に掲げられた看板には○○レストランと表示されている。
まるで平屋根の温室のように見える3面総ガラス張りの建物である。
開け放たれた出入り口からイスラム音楽っぽい音曲が洩れている。
外から見ると客の入りは6割ぐらいである。
あまり混んでいないほうが好ましい。*(ウインク)*
走っているときは開けた窓から風が入ってくるからそれほど暑くはないが一旦停まるともう大変である。
車から外に出てもアスファルト地面からの照りかえしと並んで駐車している車から発散される熱気,そして頭上から降り注ぐ強い陽光で一瞬めまいがするほどの暑苦しさをおぼえる。*(晴れ)**(汗)**(怒り)*
出発してからずっと上着を羽織らなければ鳥肌が立つくらいの天候が続いていたのにさっきやっと晴れ間がのぞいたと思ったらもう汗ばむほどの暑さになっている。
急に切り替わった天候に服装もまた体のほうも調整ができていないのだ。
ポロシャツは問題ないとしても長ズボン姿では暑苦しい実際まことに暑いことこの上ない。
早く典型的な夏のホリデー客姿である半ズボンにサンダル履きになりたいのだが。*(椰子)**(ニヤ)*
もしやと期待半分あきらめ半分でレストランの中へ入った。
ラッキーであった。屋内はエアコンが効いていて快適である。*(結晶)**(グッド)*
スピーカーからなるべく遠い場所に座りたかったので出入り口の近くのテーブルに着いた。
席に着くのを待って妙年のウエイトレス嬢がにこやかにメニューを持ってきてくれた。
キリル文字表記だけのお品書きである。
まったく判らない。
さっと廻りのテーブルを観まわして他のテーブルで食べている人のお皿の中からいけそうなものを指差し“あれと同じものを”注文した。
今日の昼飯はチキンソテーとフレンチフライ添えにトマトサラダである。
残念ながらコーラ・ライトが無かったので普通のコーラをもらうことにした。
このレストランでの昼食,お相伴は向かいの椅子の上で眠りこけている白毛の小ねこちゃんであった。
入って来たときには”ここはおいらの予約席だぜ。”と云うような感じでそこに陣取っていた。
すこしやせているがまだ若そうな小ねこはイスラム音楽もまじったレストランの喧騒も子守唄のように聞こえるのかとても気持ちよさそうに眠っていた。*(ジロ)*
その安眠は料理が運ばれてきた時に終わった。
ウエイトレス嬢はその子ねこを外へ追い払らってしまったのだ。
しかしこの小ねこなかなかのしたたか者であった。
しばらく外でほとぼりを冷まし頃合を見計らっていつの間にか戻ってきていた。
今度は見つけられにくい午睡の場所を選んだ。
私が食事をしている同じテーブルの左横奥のいすである。
そしてもともとずっと前からそこにいたような安らぎそのものと思えるような寝顔で眠りなおしをはじめた。
そのすやすやと寝入る小ねこは今この国の平和と安寧を象徴しているかのように見えた。
かの左甚五郎作の眠り猫にも優るとも劣らずの態であった。
エアコンの効いたガラス張りで温室のような造りのレストランで小ねこに癒やされて昼食を終えた。
お会計は625ディナール=9ユーロであった。
そのサービスエリアを後にし再びアウトバーンを走り出した。
暑さを和らげるために窓を開けて走るのでけっこう風きり音がうるさい。
風きり音があまりひどくならない程度の110~120km/hぐらいのスピードで走る。*(地球)**(車)*
そんな昼下がりのまっすぐなアウトバーンを走行中約200mぐらい前方を貨物トレーラートラック2台が連なって走行しているのが見えた。
ついさっき食べたばかりで血液の本流はお腹のほうへ向かっている頃だ。
平坦で変化に乏しい地形を走る単調なアウトバーン走行は当然眠気を催してくる。
やや緊張が緩んで来ていたときである。
突然まわりの空気全体が炸裂したようなすざましい爆発音と衝撃波が襲ってきた。*(爆弾)**(ダッシュ)*
車体がビリビリと鼓動を繰り返し頭のてっぺんから腹部を貫通しお尻と太もも辺りからシートのクッションへ突き抜けていくような暴力的で強烈な破壊力をもった衝撃波に見舞われた。
走行しているまわりの景色さえもその衝撃波のエネルギーによる波紋でゆがんで見えた。
それから数秒間ののちもその衝撃波の余波にくり返し洗われた。
いったい何が起きたのか?
前方から迫ってくる光景がそれを映し出していた。*(驚き)**(はてな)*