もう一つの窓 木澤 豊
ガラスの向こうのもう一つの窓から
さざ波の音がきこえる
ドアを押すと
坂下の街燈(がいとう)の光がようやくここまでとどい
て
地面の石や枯葉を波立たせる
匂う木々
わが骨につまずく晩や渚道(なぎさみち)か
ここはどこの渚か
さびしくて そこにいない獣の背をなでる
と
露にぬれている
森がにおう さあ 行くか
と言う わたしは消えて
ゆるやかに息を蒸発させている だれか
もう一つの窓が青白い信号を発している
また 戻ってきた海辺
だれも わからないことに囲まれている
「いまでも まだ
さがしているんです」
「あなたが待っている人がいますよ」
風が行くところ わたしが行くところ
ガラスの向こうのもう一つの窓から
さざ波の音がきこえる
ドアを押すと
坂下の街燈(がいとう)の光がようやくここまでとどい
て
地面の石や枯葉を波立たせる
匂う木々
わが骨につまずく晩や渚道(なぎさみち)か
ここはどこの渚か
さびしくて そこにいない獣の背をなでる
と
露にぬれている
森がにおう さあ 行くか
と言う わたしは消えて
ゆるやかに息を蒸発させている だれか
もう一つの窓が青白い信号を発している
また 戻ってきた海辺
だれも わからないことに囲まれている
「いまでも まだ
さがしているんです」
「あなたが待っている人がいますよ」
風が行くところ わたしが行くところ
<ガラスの向こうのもう一つの窓から>とあって
窓そのものが非在になっている。だがそこにはあらゆる自然の営みがあって、しきりに交感を求めて、いつかは自分もそこに溶け込んでいくのではないかという予感にかられている。
作者は今年77歳。あとがきに遺書代わりとも書きとめているが、これは蛇足。
内面性豊かな濃くのある叙情詩に仕上がっている。
さて・・・私は今でもまだ息子を探しているのかもしれない。。。
ただ会いたいと願う
ただ会いたいですね
夢で逢えます。あの世で逢えますよ。
わかっていても、探したり、同じ年代の青年を
見つめてしまったり・・・会いたいね。
生きていくのは疲れとの戦いですね~w
逢いたくて、逢いたくて
息子なのに恋人のような気がしています(*^^*)
詩はいろんな受けととめ方があっていいんだよね^^
遊ぶのも疲れます、と言うのは贅沢な悩みです。
生きるのは疲れる、生き辛い世の中だよね。
逢いたくて愛おしい息子だよね。
詩も絵もいろんな受け止め方をしてくださいね。