以前このブログでも「懐かしいお菓子」について書いたことがありますが、そんな懐かしいもの好きの我々にとって、たまらない一冊となるのが「まだある。大百科」と名付けられた、昭和生まれのロングセラー商品を網羅した、この本。文庫本サイズでジャンル別に紹介されていたこのシリーズの中でも、特にお菓子にターゲットを絞った、まさに「大百科」的な装丁の本作は、オールカラーで内容も濃くて、たまらなくお買い得な昭和の資料だといえます。
私と同じ1967年生まれの著者が「ケイブンシャの一連の大百科シリーズのような本にしたかった…」と語られているのにも、激しく共感出来る好書です。
掲載されているのは、そのタイトルが示す通り、今でも普通に買うことが出来る、昭和生まれのロングセラー商品ばかり。中でも70年代ケロッグの「変わったオマケ」に強い郷愁の気持ちをこめて熱く語っておられる著者には、もう実際にお会いして語り合いたいくらいに共感してしまいました。(笑)豊富な写真や資料で、現行商品と旧パッケージがふんだんに掲載されていますが、イラストやデザインにたずさわる立場としては、60~70年代頃の旧パッケージのデザインや色調の可愛さに目を奪われっぱなし。ちなみに、子供心にも「とってもかっこいいパッケージ」だと感じて、大好きだった不二家の「MELODY」チョコレート(写真)の写真を見ることが出来ただけでも、この本は「買い」でしたが、とっくの昔に見かけなくなっていたこの「MELODY」が、まだ今でも商品として、この世に存続していた事実には驚きでした。
ただ、著者も同じ事を書かれていましたが、この「MELODY」、現在はパチンコ店での景品専用の商品らしく、これまでの人生の中で(もちろんこれからも…)一度もパチンコとの縁のない私には、実際には再会の機会はなさそうです…。