特別なお料理や食材ではなく、日常的に食する物で何が一番好きなのか?…と聞かれたら、迷わず答えることが出来るくらいに好きなのが赤だしです。このブログをスタートしてまだ間もない6年前の頃には、すべてにおいて完璧な妻の唯一のウィークポイントとして、全く赤だしを作ってくれないこと…を挙げて書いたこともありましたが、現在は鰹節をたっぷりと贅沢に使用し、上等の山椒の粉をあわせた極上の赤だしを作ってくれています。
前にも書いたかもしれませんが、京都人としての汁物のこだわりは、具は控えめで最小限であること。豚汁のようにどっさりと具が入っている状態の対極にあって、決しておかずではなく喉を潤すための純粋な汁物としての上品さがあることが理想です。
適量のわかめや麩、時にはあさり等の貝類が三つ葉と一緒に入っているのも良いでしょう。ちなみに私がもっとも受け入れられない日常の食べ物は、まさに具沢山のお味噌汁。なかでもお味噌汁に玉葱やキャベツが具として使用されているのは、好き嫌いの問題とは関係なく相当苦手です。
昨日は昔から慣れ親しんだ京都鷹峯の「松野醤油」の特選赤だし味噌を久々に購入することが出来たので、今夜からはさらに美味しい赤だしを味わうことが出来るので本当に楽しみです。
久々に訪れた松野さんではお店の方のご好意で、お店の奥の大きな樽(写真)も見せていただきました。創業文化二年という京都の老舗の実際の作業場を拝見する機会はなかなかないので、とても貴重な体験でもありました。これからは一保堂等と一緒に、ストック確保のために定期的に訪れなくては…。