茨木のり子詩集から
今の問題に
合った詩を見つけました。
苦しみの日々
哀しみの日々
それはひとを
少しは深くするだろう
わずか五ミリぐらいでは
あろうけれど
さなかには心臓も凍結
息をするのさえ難しいほどだが
なんとか通り抜けたとき
初めて気付く
あれはみずからを養うに足る
時間であったと
少しずつ少しずつ深くなってゆけば
やがては解るようになるだろう
人の痛みも 柘榴のような傷口も
わかったとてどうなるものでも
ないけれど
(わからないよりはいいだろう)
苦しみに負けて
哀しみにひしがれて
とげとげのサボテンと
化してしまうのは
ごめんである
受けとめるしかない
折々の小さな刺や 病でさえも
はしゃぎや 浮かれのなかには
自己省察の要素は皆無なのだから
「感想」
今や人生百年時代
哀しみも、苦しみも
何度も繰り返す事になる
だから、負けちゃいけない
市川猿之介さん
家族会議をして
みんなで死んで
生まれ変わろうという結論に
なったとか
哀しいなあ
異議を唱える人は
いなかったのか
あなたの才能を
もってして
この
困難に立ち向かって欲しい
諦めてはいけない