刀 山城守藤原國清
刀 山城守藤原國清鍛南蛮鐵釼之
二代國清の相州伝が顕著な刀。寸法伸びやかな二尺四寸強で反りをやや控えめとした、江戸初期の造り込み。地鉄は杢目交じりの板目肌が柾目状に流れ、地景が明瞭に入って肌目が顕著に現われ、地沸付いて覇気横溢。刃文は互の目乱だが刃形が顕著にならず、刃縁崩れるように複雑に乱れ、まさに相州古作を狙った様子が窺える。刃中には幾筋もの沸筋砂流し金線が刷毛目のように流れ、刃中には沸と匂が充満し、処々に足が入り、これによってようやく互の目の様子が窺いとれる。帽子も掃き掛けが顕著で、激しく沸付いて返る。
山城守國清の代別は、これまで良く分からなかった。初、二、三代が渾然とした状況で語られ、代別判断の基準が明確でなかった。それ故に國清の代別判断は不可能とさえ言われていた。ところが2011年、小島つとむ氏の研究により、代別判断が明確にされた。詰まるところ、古文書など資料の検討により、各代の正確な生没年の判断、藩主に仕えた年代の正確な判断、これを背景として年紀作の検証が為されたのである。詳細は『刀剣美術』誌651号~653号を参照されたい。
銀座長州屋の社長 深海信彦氏のブログ『日本刀の真実』が歴史人のサイトで始められました。
初心者向けで平明な解説がされていることから、上級者の方々にはちょっと物足りないかもしれませんが、時には上級者向けに珍しい作例も紹介されるようです。一度覗いてみてください。
《歴史人ブログ 日本刀の真実》
刀 山城守藤原國清鍛南蛮鐵釼之
二代國清の相州伝が顕著な刀。寸法伸びやかな二尺四寸強で反りをやや控えめとした、江戸初期の造り込み。地鉄は杢目交じりの板目肌が柾目状に流れ、地景が明瞭に入って肌目が顕著に現われ、地沸付いて覇気横溢。刃文は互の目乱だが刃形が顕著にならず、刃縁崩れるように複雑に乱れ、まさに相州古作を狙った様子が窺える。刃中には幾筋もの沸筋砂流し金線が刷毛目のように流れ、刃中には沸と匂が充満し、処々に足が入り、これによってようやく互の目の様子が窺いとれる。帽子も掃き掛けが顕著で、激しく沸付いて返る。
山城守國清の代別は、これまで良く分からなかった。初、二、三代が渾然とした状況で語られ、代別判断の基準が明確でなかった。それ故に國清の代別判断は不可能とさえ言われていた。ところが2011年、小島つとむ氏の研究により、代別判断が明確にされた。詰まるところ、古文書など資料の検討により、各代の正確な生没年の判断、藩主に仕えた年代の正確な判断、これを背景として年紀作の検証が為されたのである。詳細は『刀剣美術』誌651号~653号を参照されたい。
銀座長州屋の社長 深海信彦氏のブログ『日本刀の真実』が歴史人のサイトで始められました。
初心者向けで平明な解説がされていることから、上級者の方々にはちょっと物足りないかもしれませんが、時には上級者向けに珍しい作例も紹介されるようです。一度覗いてみてください。
《歴史人ブログ 日本刀の真実》