「ガードレールは東京都のマークですよ」
東京地方、昨日から春の嵐、強風が吹きまくっています。
夜中はすさまじい風の音と、強風で家が揺れるのとで、おちおち寝ていられませんでした。
「にらですよ、ボクもこわくてオチオチ寝ていられませんでした」
嘘おっしゃい、くーくー寝てましたよ。
「しーっ! ボクはないーぶなイメージなんですから、そういうことにしておいてください」
ハイハイ、わかりました。
まっ、かなり怖がりではあるよね。
「繊細なんですよー、きゃー、すごい風です!」
せ、繊細でしたか? 初めて知りましたよ。
「風でおみみがー!」
立ち耳さん、みたいだね。
「ま、まえが見えませんよー」
らーは、風のない日に前が見えてても看板にぶつかるんだから、見えなくたって大丈夫だよ。
「そういうことをいっちゃダメですってば」
失礼しました。
「なんでこんなに強い風がふくんですか!?」
暦の上だけでなく、もうそこまで春がきてるってことですかね。
「春は風がつよいんですか?」
そうです、春だ春だと浮かれてるとよくないから、気をつけなさいってことなんです。
「そうですか、なにに気をつければいいんですか?」
火の元とかね・・・
足元とかね・・・
財布のヒモとかね・・・
たるんだ気持ちを引き締めなさいってことなのよ。
「なるほど! 色々たるんだずんちゃんに気をつけろってことですね!」
しーっ、だまらっしゃい!
「ふうん、それでお昼はけんたっきー食べたんですね!」
うぐっ!見てたのか
食べました・・・もっとたるんでしまうかも・・・
「風がふいたくらいじゃぁ、ひきしまらないみたいですね」
うん・・・実は冷蔵庫にケーキも買ってある・・・
「そのケーキはボクに半分よこすべきですね」
・・・半分でいいの・・・?
優しいんだね、らーちゃん!