Naoの誰でもわかる!英語の話

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「使える英語表現」(No. 143)「今夜はこれで終わりにしよう。」

2010-02-28 | Weblog
表現143)Let's call it a night.(今夜はこれで終わりにしよう。)

何日も夕方から朝まで仕事をしなければならなかったアリスンは、さすがに家族に迷惑をかけることが心苦しくなり、夜の捜査からはずしてくれるよう上司に頼む。しかし、事件は続き、犯人は捕まっていない。再度パートナー(相棒)と夜の捜査に出たアリスンに、彼女の心境が痛い程わかるパートナーが言う…

Alison, we have done enough today. Let's call it a night.

という感じでしたね、この間のドラマは。ケーブルテレビでFox Channelを見ることができる皆さんは(あ、Super Drama TVでもAXNでもいいですけどね)、是非いろいろなドラマを見てください。「え?これどういう意味?」って思う表現がたくさん聞こえてきますよ。もちろん、最初は全然わからないでしょうけど、そのうち、少しずつ…ね。

今回の表現、call it a nightを理解するためには、call it a dayを理解した方がわかり易いかも知れませんので、そちらの方から説明します。call it a dayをそのまま訳すと、「それを一日と呼ぶ」になりますね。英語では、itは様々な意味に使われる便利な代名詞です。代名詞なのですから、本来はそれが代わりになる名詞があるべきなのですが、itの場合はそれがはっきりしなくても、あるいは、時としてなくても(天候のitや時間のitとかですね)、それが文脈から何となくわかればそれでいいという性格を持っています。時として音調を整えるためのfiller(詰め物)になる場合もあります。この場合(「それ/これを一日と呼ぶ」)の「それ/これ」も同様で、それ自体に特に何かの意味があるわけではありません。しいて言えば、「これまでしてきたこと」でしょうか。

一日のある時間まで一所懸命働いてきて、まだ仕事は終わってはいない。しかし、もうこれ以上は体力や気力が続かない。そこで、一人の人が言います。「じゃあ、今日はもうこれで終わりにしよう。」と。もちろん、仕事場ではそれを決められる権限を持った人が言う言葉ですけどね。この「今日はこれで終わりにしよう」に当たるのが、call it a dayです。つまり、「これ」(it)を「一日(の仕事)」(a day)と「呼ぼう」(call)=「今日はこれで終わりにしよう」になるわけです。

これと同じ理屈でできている表現が、call it a nightになります。この場合は、nightが、「今夜の仕事」になるわけです。とは言っても、この場合は「仕事」だけとは限りませんけどね。例えば、飲み会でもうみんな十分に飲んだので、これくらいでお開きにしようと思った時にもこの表現は使えます。Okay, guys. Let's call it a night.(じゃあ、みんな。今夜はこれでお開きにしようぜ。)という具合です。call it a dayの方は、「一日をお開きにする」っていうのはおかしいので、仕事に関してのみ使われると思ってくださいね。では、短い会話でご確認を…。

Steven: What's bothering you?
(何か心配事があるのかい?)
Alison: Yeah, my family is a mess now as I can't function as a mother.
(そう。私が母親としての役目を果たせてないから、家族がめちゃくちゃなの。)
Steven: Alison, we have done enough today. Let's call it a night.
(アリスン。今日はやるべきことは十分やったから、今夜はこれで終わりにしよう。)
Alison: Thanks, Steven. That helps.
(ありがとう、スティーブン。助かるわ。)

シンプルな表現ながら、英語的。でも、日本語の感覚とも共通するものを持っている言い回しが今回のcall it a night、あるいは、call it a dayです。僕のように気になるいい回しが聞こえたらすぐにメモを取る、そして、後で調べる。そうすると英語力は徐々にですが伸びていくものです。お互い、ちょっとずつの積み重ねが英語力向上の鍵であることを忘れないようにしましょうね。Okay. I think this is it. Let's call it a night. Goodbye, guys! nao