脱サラ陶芸家の干支ワールド/「つち団子ブログ」

干支の置物づくりの様子をご紹介/登り窯を焚く/深山焼 深山工房つち団子(ミヤマヤキ)

深山の、小春日和に

2020-12-03 | イベント

日、12月間近な小春日和の午後、

一台の軽トラックが工房前に止まった。

釉薬掛けしながら、窓越しに目をやると、

随分と歳の行ったご老人2人が陽だまりに居た。


こんな、爺さん達が1番厄介な客だ。

長年やってるとわかる。

完全な冷やかし客、陶芸体験など100%しない。


きっと天気が良くても行く所もないんだろう。


すると2人は、陶芸体験道場を繁々と覗き込んでいたが、引き戸を開け始めたではないか!


「何だべっし〜?」

(訳 どうかしましたか?)


「天気良いもんだがら、もったいなぐってよー」


やっぱり。


聞くと、90歳を過ぎたマブダチのようで、うちの親父の事も知ってるようなので、あまり無碍には出来ない。

これは、登り窯でもご覧頂いて、次の見学地へと向かって頂こう。


登り窯への2段の階段をも、おぼつかない足取りの2人に、

登り窯の構造、使う薪など説明する。


自分達が若い頃、

切った木は冬にソリに載せて山から下ろしたものだ。


なんて話しに耳を傾けていると

気づいた。


2人は、

てんでバラバラに話をしていて、

人の話なんか聞いて無いにも関わらず、会話は成立するのだ。

同じ話を繰り返し、独り言。


とても不思議なマブダチ。


一通り、見終えて、


「仕事の邪魔して悪りがったなー」


「いえいえ」


と挨拶をして仕事に戻る。


しばらくして、

外に目をやると、まだ軽トラックがいる。


アレ?


外に出てみると、

1人は、軽トラックの運転席に


もう1人は、俺の愛車の助手席に座っている!


「それ、俺のクルマ〜」 汗。




♬こんな小春日和の穏やかな日は〜 貴方の優しさが滲みてくる〜♬  

山口百恵 秋桜 








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