ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

週刊文春(6月23日号)3

2022-07-04 15:04:00 | メディア
「百人でもいいから自分たちだけの観客をつかまえる
ライブをたくさんこなした方がいいって僕が主張してね
(デビュー)二年目からはすっぱり(テレビに)出るのをやめました」という甲斐さんの言葉に
阿川さんが「それも甲斐さんの戦略だったんだ
だから『ザ・ベストテン』に出た時は話題になったのよね」と返されると

「熱心なプロデューサーがいらしたんですよ。どのツアー先にも顔を出してくださった
どのファンより先にそのプロデューサーが目に入るんだもん
その熱意に負けて、出演OKしたんです。ところがですよ
普通ここまでの展開だったら、ランキングも一位だと思うじゃないですか
でも僕らが出たその日の『HERO』は三位だったんですよ…(『アッハッハ』と阿川さん(笑))

テレビ局のスタジオにお邪魔したんじゃなくて
僕が当時やらせてもらってたNHK-FMの『サウンドストリート』という番組の
公開収録の中継で出演するという形だったんです
だから『ベストテン』の進行をこっちは全く知らないんです
呼び込まれたら歌ってくださいねという感じ。いや、なんか変だと思ったんだ
黒柳(徹子)さんから呼ばれる時間が妙に早いんだもん
『HERO、三位です!』だって。あれは笑っちゃった」と説明なさってましたが

プロデューサーの方に熱心に口説かれただけでは、首を縦に振られなかったものの
甲斐バンドのライブに行くことが出来ないファンから「出て欲しい」との声が寄せられたことで
スタジオ出演でも、ライブ会場からの中継でもない「第3の方法」を模索されるようになり
NHKの「ミスター太っ腹」ディレクターのおかげで
国営放送の番組にTBSのカメラが入るという珍事態が実現したんですよね?(笑)

ただ、その「第三位」というのは「ベストテン」のランキングが4つの要素…
オリコンなどのレコード売上ランキング、ラジオと有線、それぞれのリクエストチャート
そして、一番ポイントが高い、番組へのハガキリクエスト…の総合配点で決まっていたため
オリコンやラジオの最新ランキングよりも反映が遅かったし
実際、甲斐バンドが出演した時点では、すでにオリコン1位をマークしていた訳で
甲斐さんが「当然1位だろう」と思われたのも無理からぬことだったんじゃないかと…?(笑)

そのベストテン出演中、ラジオ番組収録に参加されていたファンの方に「いま何時?」とお訊ねになり
「9時35分」という時刻を「9時53分」と間違って口になさったのも
緊張されていたというより「第1位が登場する時間」という意識がおありだったのかも知れませんね?

そして、甲斐バンドの「ザ・ベストテン」出演といえば…
「しかもお酒を飲みながらの出演だったんでしょ?」と阿川さん(笑)
甲斐さんが、この「水割り事件」について「良識ある大人がめちゃくちゃ眉をひそめてましたよ
でもさ、あの時はラジオの収録にテレビの方が割って入ってきた形ですよ
僕は普段通り振る舞ってただけなのに、それに目くじら立てられてもねえ」と話されると
「待って。お酒飲みながらラジオやってたんですか!?」と驚かれてましたが(笑)

奥さんは、甲斐さんの「その番組で年に二回、生歌コーナーという企画があって
ある時、僕が新宿の飲み屋で見つけた流しをゲストにブッキングした
そしたらその収録の日、スタジオになぜか酒が用意してあったんです
NHKも粋なことしますよね。収録も盛り上がって、なんか気持ちよくなっちゃって
用意されてた酒で二人して水割り飲み始めちゃったんです
もちろん、リスナーに『今飲んでます』なんて言うわけない
でも、グラスと氷の触れ合う、カラカラカラ…って音はマイクが拾ってる
だから言わなくても、聞いてる方は『こいつら飲んでる』って分かる」という説明に

「『生歌コーナー』じゃなくて『カラオケ大会』だし(笑)
流しのオイカワさんを見つけて来たのは、NHKのスタッフの人で
カラオケ大会の4回目だか5回目だかに、そのスタッフの人がいないから
オイカワさんに連絡が取れないって言ってたし(笑)
番組の冒頭から、お酒が用意されてるから飲みながらやるとか
リスナーにも、水割りがダメだったら、コークハイでも赤玉ポートワインでもいいから
とにかく、何か飲みながら聞けって言ってたし(笑)」とツッコミまくり(笑)

それはともかく…「この放送がすごい反響を呼んだんですよ
『先週の甲斐さん絶対飲んでましたよね。氷の音が素敵でした』なんてハガキがバンバン届いちゃった
それにディレクターが気を良くして『次やる時もこのスタイルで』ということになって」と甲斐さん

阿川さんが「へぇ~、NHK、すげ~。じゃあ、そのコーナーの時は
お酒飲むのがお約束になってたんだ」とおっしゃると
「そう。番組とリスナーの間で築いてきたそういうお約束をテレビが知らなかっただけなんだよね
そのテレビの時も若い連中にはすごい受けてたらしいけど」と正当化?なさってましたが(笑)
未成年のリスナーにも飲酒を勧めていらしたことは言えませんよね?(笑)
それに「ベストテン」ご出演と「カラオケ大会」は別物じゃないかと…?(笑)

ともあれ…「そもそもテレビに出ないし、出たら酒飲んでるしで
甲斐さんって世間的にはちょっと怖いロックミュージシャンってイメージがありましたよね」と阿川さん
奥さんは「カメラを睨みつけた写真はともかく
動いてる甲斐さんを見たことがなかった同級生たちから
ただでさえ『ロックバンドは怖い』やら『そんなの聴いてるって不良だよ』と言われてたのに
アレで完璧に引かれたんだよねぇ」と遠い目(笑)

甲斐さんは「だからラジオになると人が変わったように喋っちゃうんだ」とおっしゃってますが
まあ、実際、甲斐さんのラジオ番組を聴いたことのあるクラスメートたちからは
「甲斐さんって、すごく面白い人なんだね」と言われたらしい(笑)
ただ…「今日だって、阿川さんにノセられて、かなり余計なこと言ってる気がする(笑)
でもさ、ロックミュージシャンでMCが達者ってあんまり意味ないんですよ」と甲斐さん(笑)

「曲の余韻を残しつつ、すぐ次の曲に移る。グルーヴ感が大事だから
僕もライブじゃ多少お喋りしますけど、ラジオの時ほど何でも喋ったりはしません
ロックンローラーがギター抱えて『…という訳でね』なんて漫談しちゃいけない」
…って、奥さんは、曲が終わったあとよりも始まる前
さんざんお喋りになって、オヤジギャグなどもバンバン飛ばされたあとに
「よくこのバラードが歌えるよね(笑)」という状態になる時の方が
曲に集中できなくて困ったりするみたいです(笑)

ここで、阿川さんが…対談序盤に甲斐さんが「MCが長い」とディスっていらした(笑)…
「海援隊を反面教師に」とブッ込まれ(笑)
甲斐さんは「あのね、僕はそんなこと言ってないからね(笑)」と返されたものの
「でもさ、甲斐よしひろって人間の本性は、実はお喋りの方なんだよね
文春にも連載されてる町山智浩さんに言われたことがある
『僕、甲斐バンドも好きだけど、ラジオで喋り倒してる甲斐よしひろはもっと好きなんですよ』って」
…と明かされると、阿川さんも「そうそう。本当の甲斐さんって
孤高のミュージシャンって訳じゃない。交友関係も広いし」とおっしゃってました

甲斐さんは「音楽関係よりも別ジャンルの人の方が多いですけどね
作家さんだと大沢在昌さんに江國香織さん。ときどき伊集院静さんにも遊んでもらってましたよ
伊集院さんも面白い人で、六本木の一番古いゲイバーに呼び出されて
ベロベロに酔った伊集院さんから『今日は小林旭を六曲歌え!』って言われたりしてた
あとは役者さん。吉岡秀隆くんに高橋克実くん
船越英一郎さんと仲良くさせてもらってます」

…と明かされてますけど、その昔「いいとも!」のテレフォンショッキングに出られた際に
甲斐さんが「友達の輪」をお繋ぎになった北方謙三さんが
今は、長谷川博己さん、吉川晃司さんとプライベートでかなり親しくなさってるみたいで
甲斐さんは、北方さん、吉川さんとは旧知の仲でいらっしゃるし
いつも長谷川さんの演技を絶賛なさってるし
是非、このお三方のお仲間に入って頂きたいなあと…(笑)

それはさておき…阿川さんが「甲斐さんと会うとフレンドリーな気分になっちゃう
…って言ったけど、やっぱりお人柄?」とお訊ねになると
「自分で言うのもなんだけど、僕、聞き上手というより喋らせ上手なんですよ」と甲斐さん
「あ、そうだね。他人の話を面白がるのが上手だもんね」という阿川さんの言葉に

「会話を盛り上げるように持っていく。誘い水を向けると、相手はウワーッと返してくれる
そのウワーッと喋ったものに、僕がまた何か一つ足す
そうやってコミュニケーションが昇華していく感じが好きですね
誌面になった時にどうなってるか知らないけど
今日だって阿川さんにはたくさん喋ってもらったつもり
(『うん。ついつい喋りたくなっちゃう。余計なことも言いたくなっちゃう』と阿川さん)」とおっしゃって

更に「僕ね、誰かと知り合うと、記憶の中でその人の引き出しを作っていくんですよ、情報のね
それで会うたびに相手の引き出しが増えていく…(『記憶力もいいもんね』)
みんな嫌がるんだけど、飲み屋で交わした会話なんか全部覚えてますからね
全員ベロベロになって何も覚えてなくても、僕だけは最後まで覚えてる
誰が何を言ったか、しっかり引き出しの中にしまってあります」と明かされると

阿川さんは「ヤな感じ!(笑)」とおっしゃいつつ
「今日も結局、甲斐さんには終始フレンドリーなまま接していただきました」と返され
甲斐さんの「いやいやついつい喋り過ぎちゃって、ホント、7割余談みたいな対談だったけど大丈夫?
まあでも、無駄なことほど大事ですからね
無駄の総量が大きくないと、結局、質だって残らないですもんね」という言葉で対談は終了…

そのあとに掲載されている「一筆御礼」には…
「この対談ページにお出ましいただくのは二回目であり
その他にもあっちこっちで何度もお会いしているのに
甲斐よしひろ誕生秘話をじっくり伺ったのは、思えば今回が初めてだったような気がします
いつも私が半分?酔っ払っていたり、歌うことに夢中になっていたりしたせいでしょうか

それにしても甲斐さんのフレンドリーぶりは尋常ではありません
だって何十万人もの観客を動員し、熱狂的な歓声をさんざん浴び続け
いくつもの名曲を自ら作って歌ってヒットさせてきたのに、いくら同級生とはいえ
冒頭からタメ口きいてリラックスモードでやりとりする私の、どうでもいい与太話に
手を叩きのけぞって笑って聞いてくださるなんて、親切すぎる

でも自らの失態に気づいて反省するのはいつも家に帰ってからなのです。なぜでしょうね
きっと会っている間は楽しすぎて、すべての緊張感を忘却の彼方に押しやるからかも知れません
相手にそうさせるのも甲斐さんの実力の一つに違いありません」…と記されているのを拝読して

以前に鶴瓶師匠が、ご自身にとって甲斐さんは
「何を喋っても笑ってくれる最高のお客さん」と評されていたことを思い出し
甲斐さんがご自分でおっしゃるように「喋らせ上手」でいらっしゃるのかも知れないなあと…?
そういえば、かつて「甲斐バンドのメンバーの中で、一番お喋りなのは長岡(和弘さん)」という
元マネージャーの方のご発言がありましたけど
もしかしたら、それも甲斐さんに「ノセられて」のことだったんじゃないかと…?(笑)
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