私は食べる事が大好きです。
そして料理に合わせたお酒を家族と一緒にいただく時の至福感が、ストレスを癒やして生きる喜びと活力を与えてくれます。
今日は、食の世界から学ぶ「幸福プロデュース」をご紹介します。
素晴らしい料理の味と美しさを引き立てるのは「器」です。特に和食の器は料理の着物ともいえます。
主役を輝かせる脇役たる「器」には作り手の想いが込められており、料理人は主役とのハーモニーを絶妙に醸しす盛付けの演出により、食す人の感動と至福の時を提供します。
素晴らしいお料理を、例えば、魯山人の器でいただくと、心眼と視覚が味覚の触媒となり、心味を高め至福の時間を演出します。
器はあくまで脇役ですが、さりげなく主役を引き立て、食する幸福感をプロデュースします。
また、フレンチを代表格とする西洋料理の世界では、テーブルクロス、食器、グラス、そしてカトラリーなど、目で楽しみ、触れて心を豊かにする脇役がメインコースの味わいを最高の時間に引き立てます。
ボーヴィレやガルニエ・ディエボーのジャガード織りのテーブルクロスが敷かれたテーブルの上には、ウェッジウッド、マイセン、ヘレンドそしてロイヤルコペンハーゲンやジノリといった歴史を刻んできた食器にプレゼンテーションされたメインディッシュを、クリストフルのカトラリーで頂く最高の料理は人々を至福の時間に誘います。
こうした感動の瞬間をプロデュースする料理人やシェフは、ある意味「幸福場つくりプロデューサー」とも言える匠の職人です。
人間の「感性」と「心理」を深く洞察して、豊かな気持ちや喜び、そして居心地を演出する「幸福場つくり」は、オフィス「場」つくりにも応用出来るヒントが沢山あると思います。
次回は、「ラグジュアリーブランド」がもたらす幸福力を考えてみます。
-続く-