大手有名企業や公共機関等に勤められている若い世代が「社会に役立つ仕事をしたい」と言うことを聞く事があります。
誰もが、組織社会に入ってみると、自分の想いとは異なる仕事をする事も多く、「組織の歯車」的な感覚を持つもの。
若い世代が、与えられたの「仕事」の意味を問い「なぜ自分がこの仕事をやらなくてはいけないのか」との質問を上司に投げかけて、納得して仕事をしたいとの意識は尊重すべきと思います。
一方で、その仕事が「単純なルーティン作業」や「肉体仕事」の場合、「自分はこんな仕事をする為にこの組織に入ったのではない!」的な思いを持つ人も少なからずいる現実社会。
一部の大人は、『社会とはこんなもんだ!つべこべ言わずさっさと仕事をしろ!』との感情を心の中で思いつつも、ぐっと「我慢」してスタッフとコミュニケーションをとる努力をしています。
そのコミュニケーションのとり方は、上司のスタイルがあり一様ではありません。
でも、どのようなスタイルでも伝えるべき共通ポイントがあります。
それは「社会に役立つとは!」の意識を合わせて置く事です。
ともすれば、組織内の「評価」や「会社貢献・会社利益の為」「目標管理・実績成果」「コスト削減」的な話題が優先されて、「仕事の意味」を伝える事が置き去りにされている事ありませんか?
私が経験してきた「総務の仕事」は利他の価値創造活動=仕事です。
庶務を請け負い、ルーティン作業に忙殺される日常が、「組織」が円滑に活動してゆける「場」をつくり支えています。
組織では「コストセンター」と認識され、より効率的な作業を求められる部門です。
そこで働く全国30万人以上の総務担当は、「やらされ感」を感じながら黙々と作業している人も少なからずいると思いますが、「総務の仕事の意味」と、それが「社会や会社に役立つ意味」を自覚できるようになると、「やらされ感」的意識から「やろう!」意識に変わってきます。
「稼ぐ総務」『価値創造総務』『戦略総務』!... コストセンターと認識されている部門は総務だけではありません。
若い世代が「総務的」ルーティンを学ぶ事の意味を、現場上司が「組織社会にどのように役立つ作業」かを伝える意識を持って置く事が大切です。
『なぜ、私がこんな作業をしなくてはならないのですか!こんな仕事は派遣さんがやればいいじゃないですか!』
のような意識の若者がチームスタッフに居る場合、まずは「社会に役立つ仕事とは...」
のコミュニケーションをとってみてください。
若者は「社会に役立つ仕事がしたい」と思っているものです。
どのように役立てるか!を分かりやすく話すことで気づきを促してみましょう。
少しずつではありますか、若者は自律(立)的に動き始めます。
「管理職」の大切な仕事の一つです。