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幸せな人生をデザインしてゆく「羅針盤」ブログです

「ノーサイドゲーム」から見る『企業スポーツ』と企業の存在意義を考えてみます

2019-09-16 12:21:02 | コラム

(いつもながら長文失礼します💦)

昨日は日曜劇場「ノーサイドゲーム」の最終回が放映されました。

浜畑(元全日本キャプテン廣瀬俊朗さんが演じています) の『生き様』が多くの方の感動を呼び起こしました。

先週、私のスレッドで「企業の存在意義と企業スポーツ」について発信しました。
現役の経営者の方からのご意見も頂き、自分自身の視野も広がりました。

あらためて、ノーサイドゲーム最終回を観終えて感じた事があります。

『企業』とは!

その『存在意義』とは!

そして『企業スポーツ』や『企業メセナ』の意味と価値!

というテーマです。


今更の話なのですが、『企業』とは何でしょうか!

細かな分類定義や学術的な視点は認識しつつも、私が想う『企業』とは、
『幸福社会創造を合目的とした人間集団・組織的社会システム』と勝手解釈をしています。

現代の金銭資本主義社会では、私企業(営利組織企業)が継続存在するには「利益」が不可欠とされます。利益にならないものは不要!との考え方もありますが、そもそも

『利益』とは何を目的に、誰が生み出すものでしょうか。

『利益』とは、簡単に言えば「経費」を上回る「売上」を上げることです。つまり付加価値創造です。

「付加価値」を生み出せない状態、つまり売上が経費を賄えない状態が通称「赤字」と呼ばれます。

「利益」を生み出す源泉は人間です。

人間の「知恵と労務」を、組織的に合目的的な内外社会活動に変換して「新価値創造」の実現成果が「利益」を産むことになります。

「利益」は、組織内の継続的な付加価値創造活動の「燃料」となり、また人間活動に不可欠な、人生の「栄養素」になる大切な『価値』です。
そして、個々の組織内で必要とされる「利益」を上回る「余剰利益」(利益剰余金と呼ばれます)が産み出された場合、一般的な私企業であれば「内部留保」され、その組織の健全性は高まってゆきます。

2018年統計によると、日本社会での内部留保は500兆円を上回っています!
凄い金額です。

で、この「利益」は誰の為に使われているのでしょう。

株式会社の場合、自社の株主への還元でしょうか、

あるいは、より大きな利益を稼得する目的から新規事業投資に向けられるものなのでしょうか、

また、成果を挙げた経営陣が、何億、何十億もの成功報酬に向けられるものなのでしょうか、

知恵と労務提供して価値創造に貢献した従業員に還元されるものなのでしょうか、

はたまた、不測の事態に備えて何にも使わず溜め込んでおくものなのでしょうか、

どれも、否定されるものではありませんが、
更に、「社会や人類の為」にという視点が、もう少し優先列に並んでくる日本社会の意識変革が必要ではないでしょうか。

もちろん、既に資本と社会的信用力に支えてられている大手企業では、CSRやESG、そして最近ではSDGsに意識を向けられており、その数も増えている事は歓迎される動きです。

一方、資本力の無い中小零細企業では、残念ながら 日々の仕事暮らしを最優先させる事が必要であり(私も超零細会社の経営者として、この世界にいるので実感すること多々!) なかなか、CSRやらSDGs貢献に資本で貢献する事が出来無いのが実情です。

「企業スポーツ」や「企業メセナ」に関与できるのは、大手老舗優良企業や新興勝組企業
など、先ずは資本・資金力と厚みのある内部留保を有する企業かもしれません。

ですが、...私は、こうしたリーディングカンパニーに意識と気付きの感度を高めてもらいながら、地方・地域と共生している中小零細企業も、分相応の社会活動(ボランティアやメセナ東京)に関与してゆく事が、『幸福社会創造活動』に繋がると思っています。HLD Lab での活動目的でもあります。

「ノーサイドゲーム」はトキワ自動車という大手企業が舞台でした。
年間14億円のラグビー部予算は一般常識から見ればとても大きな額です。
もし、トキワ自動車が事業不昧で「赤字」の状況にあり、背に腹変えられずの事態であれば、直接の売上につながりにくい「社会に夢と希望そして幸福感を提供する企業スポーツ」としてのラグビー部の存続には、経営者としての英断を下すことも必要と思います。(まぁ、その前に、そうした状態となってしまった経営責任を明確にする事が前提だと思いますが..)

そこまでの事態ではなく、減収減益の事態となった場合!
当たり前の事ですが、先ずは無駄を無くしコスト削減を考えてゆく施策は誰もが考えるものです。

よくあるケースですが、事態打開策の最優先に「利益」を産んでいない活動や仕事と思い込まれている業務や部署にメスを入れる傾向があります。

ノーサイドゲームの中では、自身の出世命の脇坂常務がラグビー部の予算半減を提案するも、結果的に、勧善懲悪ストーリーでスカッとしたのは私だけでは無いはずです。

社会の公器とも言われる『企業』の存在意義と価値とは!

私は、「ノーサイドゲーム」は様々な社会メッセージが込められていたように感じました。

一見、売上には繋がらないと思われている部署やコストセンター!と見なされている仕事をしている従業員たちの不屈の精神や当たり前の力が、企業の「価値」を生みだせるということ。

マイナースポーツであったラグビーの面白さを知らしめることにより、多くの人の「感動」を生み出せること。

共通の「感動体験」を演出することは、人々の心の絆を強め、意識を向けてもらえるきっかけとなること。

結果、組織内の結束とエンゲージメントパワーが高まるとともに、真の社会貢献に繋がり、組織のブランディングバリューが向上するチャンスとなること。

アストロズの活躍は、組織(トキワ自動車)で働く人の「誇り」を高め、働く意欲の触媒となり、会社の発展に寄与する可能性があること。

などなど、暗黙的示唆が込められていたのでは...
と勝手解釈しながら感涙に浸っていました。

来週からラグビーのワールドカップ🏉ですね。楽しみに観戦したいと思います😃