大川原有重 春夏秋冬

人は泣きながら生まれ幸せになる為に人間関係の修行をする。様々な思い出、経験、感動をスーツケースに入れ旅立つんだね

ゴッホ 1

2009-08-03 13:36:17 | 美術
アムステルダムにある国立ゴッホ美術館には5、6回訪れたことがあります。展示されている作品を拝見するたびに、ゴッホの絵画に魅入られ、生きる勇気と喜びをもらえます。毎回お気に入りの『一点』がちょっとづつ微妙に変ることもあって、その時その時の気分や体調のせいか、我ながら不思議な感覚に陥ります。

数年前にゴッホ美術館を訪れた時には、「花咲くアーモンドの木」という絵がとても気に入り、深く感動した記憶がありますけれども、つい最近ゴッホ美術館を訪れてみてじっくりとゴッホの画業の変遷をたどってみると、最晩年の「ドービーニーの庭」という題の初夏の頃に描いた習作がとてもいいな、と思いました。「ドービーニーの庭」と題する作品は、確かスイスのバーゼルクンストミュージアムとひろしま美術館で拝見したことがあると記憶しているのですが、「ドービーニーの庭」の習作はそれら2点のために描いたものだと思うのです。習作ではあるけれども、ほぼ完璧に仕上げられている本画と呼んでもいいと、僕は主張します。

『芸術原論』という本の中で赤瀬川原平さんはゴッホの偉大さを賞賛しつつも「ドービーニーの庭」という作品に対してはあまり好意的に評価をしていないのは、ちょっと残念な気がします。生意気な言い方であいすみませんが、社会的影響力のある著述業の世界に身を置く立場の方々は、慎重に発言(評論)してほしいと願います。


              
                      『花咲くアーモンドの木』         『ドービーニーの庭 習作』 (2点ともポストカードの写真)

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