牛肉不正販売:産地偽装の疑い、信州ハムを書類送検 /長野
毎日新聞 2012年09月22日 地方版より転載
食肉加工の協同組合、信州ミートパッカー(佐久市)の牛肉の産地偽装事件で、佐久署と県警生活環境課は21日、同組合の納品先の食肉販売会社、信州ハム(上田市、中村幸男社長)を不正競争防止法違反(品質等誤認惹起(じゃっき)行為)容疑で長野地検に書類送検した。
送検容疑は、信州ハムは1月中旬~2月上旬、同組合の出荷担当の甘利哲(38)=佐久市新子田▽神津栄次(38)=同市猿久保=の両容疑者が北海道産ホルスタイン種に「長野県産黒毛和種」のラベルを張るなど偽装した肉を、静岡県のスーパーなどに約600キロ計約160万円で販売したとしている。
県警によると、2容疑者は信州ハムからの出向者で、同社の仕入れと販売業務に携わっており、両罰規定を適用して同社を書類送検した。
同社は「事実を重く受け止めている。内容を把握次第、対応を決めたい」とコメントを出した。同社は既に9月末で精肉販売事業から撤退し、大手食品メーカーと事業譲渡について交渉中と発表している。【福富智】