個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

今のままでは大事な力が育たないと思うんです

2018-10-03 10:05:58 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

よく言われることですが、「優秀な大学を卒業してしても日本の若者は命令されたことはきちんとするが、自分で何をすればよいか考えることをしない」そうです。外国はどうなのか私は知りませんが、確かに日本人のイメージとしてそういう特徴があるかもしれないなあとは思います。

雇う企業からすると、決められた日までに仕事をきちんと終わらせてくる社員というのはありがたいですよね。予定通りに仕事が進みますし、トラブルになりにくいですもんね。ただ、そういう人間ばかり集まってしまうと、こじんまりまとまっってしまい、大きな発展・飛躍はないように思います。社員が与えられた仕事だけではなく、「ここはもっと改善した方がいい」「この会社に足りないものはこれなんだから、もっとこの分野を強化するべきだ」など自分で考え、それを提案したり改革していこうという人がいることで現状維持ではなく、さらに高みを目指せる企業に発展するはずです。そしてそういう人こそ「仕事ができる人」と評価されるのではないでしょうか。

そういう人間が少ないのは日本の教育の方向の問題だと思います。たとえば日本では小学校の1年生から毎日のように宿題がでますよね。家での勉強の習慣がつくこと、そして基礎学力をしっかりと定着させること、そういう意味ではこれは特に問題なく、これからも続けていけばいいと思うのです。しかし、これが小学生の高学年になっても続き、中学生になれば定期テスト前に大量の課題を与えられ、長期休みにはこれまた信じられないほどの量の宿題がだされます。高校でも同じです。私は小学生の低学年がする宿題と、高学年以降の子どもがする宿題には大きな違いがあると思っています。

小学校に入学して、まずはこれから生きていくために必要となってくる「読み書き」や「数の概念、四則計算」を学び始めます。これが定着しないと、高学年以降の勉強は壊滅状態となりますので、ここはもっと力を入れるべきところです。この時期に学校でも家庭でも、もっと子どもと接して一緒に勉強してあげなければなりません。

しかし、それ以降の宿題は本当に必要でしょうか。与えられた宿題をこなしていく、何の意味があるのか本人はまったくわかっていません。宿題を出さないと怒られるから、出さないと成績を下げられるから、ただそういう義務感でしかたなくしているだけなのです。だから、どんどん勉強することが嫌いになっていきます。学びは本来はもっと能動的であるもので、だから楽しいのです。義務感だけでする勉強なんて好きになれるはずもありません。ゲームだっで毎日決まった時間に絶対にしなくてはいけないというルールをつくれば純粋に楽しめなくなるはずです。

「来週に漢字のテストがある。だから漢字の練習をしよう」「方程式の計算がわかりにくいな。テストまでにもっと計算練習をしよう」このように自分で課題を見つけてクリアしていく。だから達成感があるだけでなく、効果も抜群ですので嫌々勉強することなんてありません。何のためにやってるかわからないということはまったくなく、目的(ゴール)がはっきり見えての勉強ですから本来の学びの楽しさが感じられるはずです。もちろん理想論だということはわかっていますが、それをあきらめてはいけないと思います。

自分の課題が何かを考えることなしに、ただ与えられたものだけをこなしていく。それは塾も同じかもしれません。よく中学受験を経験した子どもたちが、私立中学校に入って大学進学までたどり着いたときに、「大学ではあまり課題を与えてくれないから何をすればよいかわからない」と言うことがあります。中学受験での塾では、それぞれの志望校対策の問題集を十分にさせてもらえ、自習室も与えてもらい勉強はすべて塾任せで受験します。私立中学校に入学してからも、学校が大量の課題を与えそれをこなしていく、それは高校受験で塾に行く場合も同じです。塾が用意した課題を何の疑いも持たず、ひたすらこなしていく。私立学校も塾も受験のプロですから効果のある課題は渡します。ですからそれをきちんとしているとそれなりに成績は上がるでしょう。ですがそれはベターでありベストではないのです。別の方法をすれば、もっと効果はあるかもしれないのに、自分で考えずに与えられたものだけを信じてする。

もっとも、自分で考えようにも、塾や学校が与えすぎているので、考える時間もなく、自分を見つめ直し自己分析する余裕すらありません。

「宿題を出してくれないと勉強できないから、できるだけ宿題を出してほしい」
こういう子どもがどれほど多いか。

「自分は数学のこの分野がわからないから、練習プリントがほしい」「英単語の練習をしたいからプリントちょうだい」こういう形が作れないと、せっかくの勉強の効果も十分に現れなかったり、勉強嫌いが加速していく子もでてきます。

日本人が今の仕事に満足しているかというアンケートを実施したところ、欧米と比べてずいぶんと満足度が低いというデータもあります。日本人が謙虚な人が多いため低めになることを考慮しても、そういう結果になるのは、与えられたことを義務感だけでこなしているせいかもしれません。

私は生徒たちにできるだけ自己分析をしてほしいと思っています。まだ小学生や中学生では難しいかもしれないので「今、何かわからないところはないか?」「学校の授業中で、何か納得できなかったところはないか?」「どんな宿題がほしい?」「テスト前の勉強で、どんなプリントがほしい?」と必ず聞くようにしています。そうすることで自分を見つめなおし、正確に自分の状態を確認し、自分で今何が必要かを考える癖がつきます。それは成績を伸ばすのに効果的であるばかりではなく、今後かれらが大きくなってからきっと役立つ能力になるはずです。

中間テストが近づいてきているから、みんな頑張っていこうぜー!


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