こんばんは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。
緊急事態宣言が延長される可能性も出てきて、自粛疲れが出てくる頃ですが、あとひと踏ん張り頑張っていきましょう。
それにしても、出口の見えない我慢ってしんどいですよね。明確にあと1ヵ月我慢すればいいだけとわかっていれば人間って頑張れると思うのですが、その期限が明確でないと一気に不安になったり力が入らなかったりしますよね。
私は数年前までヘビースモーカーでした。タバコを吸わなくなって7年ほど経ちますが、それまでに何十回と禁煙にはチャレンジしました。しかし何度挑戦しても失敗するのです。もちろん私の意志の弱さが一番の原因なのですが、禁煙には明確な基準がないことも大きかったと思います。「3日我慢すれば大丈夫」「1週間で体内のニコチンはなくなるからそこまでの我慢」「一生苦しむ」などインターネットや本などで書いてあることが異なっていて、どれが本当なのかわかりませんでした。禁煙して2日目から3日目は地獄のような辛さで、「この状態が後どれくらい続くのだろう?とても耐えられない……」となり毎回3日の壁を突破できずに失敗に終わっていました。最終的には、「今回無理だったら一生吸い続ける。これが本当に最後!」と私にとっては最大の覚悟を決めて挑戦し、なんとか成功しましたが、1週間経過しても1ヵ月経過してもずっと「タバコを吸いたい!」という気持ちはなくならず、逆にどんどん増していきました。週に何度もタバコを吸う夢を見たり、無意識にタバコを吸っている人の近くを通ってタバコの煙の匂いを嗅いだり(かなりヤバいやつですね)、「タバコの煙が臭い。もう吸いたくない」という現在の状態になるまで2年ほどかかりましたし、かなり苦しかったのもあり「もう二度とあんな辛い経験はしたくない」という思いが強いので、さすがにこの先吸うことはないでしょう。
同じようなことは勉強にも言えます。勉強って「ここまでやれば大丈夫」というのが見えないですよね。いくらでもわからないものや知らないものはあるので、終わりがありません。どれだけ勉強して学力が伸びても、上には上がいます。受験のことだけ考えても、これだけの勉強すれば絶対に合格するというラインは、明確にはありません。だから、みんな極限まで勉強時間を増やし自分を追い込んでいくのです。あるいは逆に先が見えないことに絶望して、勉強を諦めてしまう子もいます。「こんなにできるはずがない。これから先毎日こんな量の勉強をし続けるなんて無理だよ」と。
気持ちは禁煙を失敗し続けた私なのでよくわかります。ですからこういう子たちには、長期目標を設定するのではなく、短期目標を決めてあげることが大切になります。1ケ月でも1週間でも、「ここからここまでを仕上げよう」「次の定期テストで、この科目とこの科目の2科目だけまずは頑張ってみよう」など、より具体的に短期目標にすることによって、先が見えてくるので「頑張れるかも」という気持ちになりやすいです。高校受験や大学受験、ましてや社会人になってからのことを伝えても、そんなに長い間努力し続けるなんて無理だよとなってしまいますから。ですがこうした短期目標を達成することの積み重ねが長期目標の達成につながります。
また、「先が見えない」ということで苦しいのは「ひきこもり」や「不登校」の当事者やその保護者の方です。本人はもちろん「自分はこの先どうなってしまうのだろうか?いつまでこの生活が続くのか?」「昔思い描いていたような自分にいつなれるのだろうか?」など不安と焦りでいっぱいだと思います。私が大学卒業後に引きこもっていた期間も「俺の人生終わってしまった」という絶望感であふれていました。
そしてその保護者の方も疲弊してきます。不登校やひきこもりになった当初は、かなり衝突する親子もいます。激しい口論やときには手を出すこともあります。しかし、子どもが自分の殻にどんどん閉じこもっていって、何を言っても響かなくなってくると言い合いすることもなくなり、会話さえしなくなるケースも多くあります。「この先どうするの?」という話もできなくなり(しない方がいい時期もあります)、「見守る」ことしかできなくなります。そうなると「いつまでこの状態が続くのだろう?」「待つのではなくなにか自分が行動するべきなのか?」「この子の将来はどうなるの?」と期間が長くなればなるほど親御さんが特に気持ちの面で疲弊してしまいます。
そういった親御さんを励ましながら一緒に道を探していきたいと思っています。もちろん私はただの塾の講師ですので、できることは限られていますが、子どものほんの少しの変化に気づいてあげてそれを親御さんに伝えるだけで少しは楽になられるかもしれません。「お子さんとこんな話をしました」という話の内容だけでもいいと思っています。子どもが何を考え、どういう状況なのかわからないことがさらに不安にさせているので、そういったものをお伝えしていき、一方で子どもたちとはいろんなことを話してもらえるように信頼関係を築いていくことを第一に考えています。
不安な気持ちでいっぱいにもかかわらず、おそらくご家庭では明るく振る舞われていると思います。不登校やひきこもりのお子さんを持つすべての親御さんが、近い将来、今のことを振り返って「そんなこともあったな」と笑って話せる日が来ることを祈っています。
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緊急事態宣言が延長される可能性も出てきて、自粛疲れが出てくる頃ですが、あとひと踏ん張り頑張っていきましょう。
それにしても、出口の見えない我慢ってしんどいですよね。明確にあと1ヵ月我慢すればいいだけとわかっていれば人間って頑張れると思うのですが、その期限が明確でないと一気に不安になったり力が入らなかったりしますよね。
私は数年前までヘビースモーカーでした。タバコを吸わなくなって7年ほど経ちますが、それまでに何十回と禁煙にはチャレンジしました。しかし何度挑戦しても失敗するのです。もちろん私の意志の弱さが一番の原因なのですが、禁煙には明確な基準がないことも大きかったと思います。「3日我慢すれば大丈夫」「1週間で体内のニコチンはなくなるからそこまでの我慢」「一生苦しむ」などインターネットや本などで書いてあることが異なっていて、どれが本当なのかわかりませんでした。禁煙して2日目から3日目は地獄のような辛さで、「この状態が後どれくらい続くのだろう?とても耐えられない……」となり毎回3日の壁を突破できずに失敗に終わっていました。最終的には、「今回無理だったら一生吸い続ける。これが本当に最後!」と私にとっては最大の覚悟を決めて挑戦し、なんとか成功しましたが、1週間経過しても1ヵ月経過してもずっと「タバコを吸いたい!」という気持ちはなくならず、逆にどんどん増していきました。週に何度もタバコを吸う夢を見たり、無意識にタバコを吸っている人の近くを通ってタバコの煙の匂いを嗅いだり(かなりヤバいやつですね)、「タバコの煙が臭い。もう吸いたくない」という現在の状態になるまで2年ほどかかりましたし、かなり苦しかったのもあり「もう二度とあんな辛い経験はしたくない」という思いが強いので、さすがにこの先吸うことはないでしょう。
同じようなことは勉強にも言えます。勉強って「ここまでやれば大丈夫」というのが見えないですよね。いくらでもわからないものや知らないものはあるので、終わりがありません。どれだけ勉強して学力が伸びても、上には上がいます。受験のことだけ考えても、これだけの勉強すれば絶対に合格するというラインは、明確にはありません。だから、みんな極限まで勉強時間を増やし自分を追い込んでいくのです。あるいは逆に先が見えないことに絶望して、勉強を諦めてしまう子もいます。「こんなにできるはずがない。これから先毎日こんな量の勉強をし続けるなんて無理だよ」と。
気持ちは禁煙を失敗し続けた私なのでよくわかります。ですからこういう子たちには、長期目標を設定するのではなく、短期目標を決めてあげることが大切になります。1ケ月でも1週間でも、「ここからここまでを仕上げよう」「次の定期テストで、この科目とこの科目の2科目だけまずは頑張ってみよう」など、より具体的に短期目標にすることによって、先が見えてくるので「頑張れるかも」という気持ちになりやすいです。高校受験や大学受験、ましてや社会人になってからのことを伝えても、そんなに長い間努力し続けるなんて無理だよとなってしまいますから。ですがこうした短期目標を達成することの積み重ねが長期目標の達成につながります。
また、「先が見えない」ということで苦しいのは「ひきこもり」や「不登校」の当事者やその保護者の方です。本人はもちろん「自分はこの先どうなってしまうのだろうか?いつまでこの生活が続くのか?」「昔思い描いていたような自分にいつなれるのだろうか?」など不安と焦りでいっぱいだと思います。私が大学卒業後に引きこもっていた期間も「俺の人生終わってしまった」という絶望感であふれていました。
そしてその保護者の方も疲弊してきます。不登校やひきこもりになった当初は、かなり衝突する親子もいます。激しい口論やときには手を出すこともあります。しかし、子どもが自分の殻にどんどん閉じこもっていって、何を言っても響かなくなってくると言い合いすることもなくなり、会話さえしなくなるケースも多くあります。「この先どうするの?」という話もできなくなり(しない方がいい時期もあります)、「見守る」ことしかできなくなります。そうなると「いつまでこの状態が続くのだろう?」「待つのではなくなにか自分が行動するべきなのか?」「この子の将来はどうなるの?」と期間が長くなればなるほど親御さんが特に気持ちの面で疲弊してしまいます。
そういった親御さんを励ましながら一緒に道を探していきたいと思っています。もちろん私はただの塾の講師ですので、できることは限られていますが、子どものほんの少しの変化に気づいてあげてそれを親御さんに伝えるだけで少しは楽になられるかもしれません。「お子さんとこんな話をしました」という話の内容だけでもいいと思っています。子どもが何を考え、どういう状況なのかわからないことがさらに不安にさせているので、そういったものをお伝えしていき、一方で子どもたちとはいろんなことを話してもらえるように信頼関係を築いていくことを第一に考えています。
不安な気持ちでいっぱいにもかかわらず、おそらくご家庭では明るく振る舞われていると思います。不登校やひきこもりのお子さんを持つすべての親御さんが、近い将来、今のことを振り返って「そんなこともあったな」と笑って話せる日が来ることを祈っています。
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