親子eighterはじめました。~母はなにわ男子も嗜みはじめました。~

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実は初めて、母娘の遠出旅。

2015-03-19 11:17:57 | 京都 奈良 鎌倉 仏像

みなさま、ごきげんよう。

今日は先日の京都旅行のお話です。

愚痴満載ですので、あしからず。




去年の今頃から通いはじめた実家奉公。

帰るその度にばあさまが言っていました。


「ちいちゃんと二人で京都に行きたいわ」


ずっと生返事してました(笑)


だって、ばあさまとは気が合わないんだもの。

趣味も合わないんだもの。

一緒に旅行に行って楽しいはずないもの。


そう思っていました。


切っ掛けは無料宿泊券。

その利用期限が迫っていたので無駄にするのは惜しかった。

しかし子供達二人は春休みの予定が合わず、一人で行ってもいいかな~と思っていました。



そんな時にふと脳裏をよぎったのがあの言葉。


「ちいちゃんと二人で京都に行きたいわ」


呪い歌の様に言い続けていたしな~、後で京都に私一人で行った事が判明したら、呪い歌が激しくなりそうだしな・・・

ここは腹をくくって、ばあさまと腹を割って話す機会になるかな、と恐る恐る京都行きを誘ってみました。

ばあさまは二つ返事で歓喜し、ずいぶん前から旅行の準備をはじめていました。

ばあさまを誘った理由はもう一つありました。



ばあさまの体調が悪く気持ちも弱っているので、きっと最初で最後の二人旅かもな。

最初で最後、そう思ったら二泊三日くらいなら我慢できるかな(笑)

京都でどこに行きたいかと聞くと、

「何度も行っているから全部行った。行って無い場所なんて無い」

(´・ω・)

意地悪な私はこう言い返しました。

「え!?全部行ったの?あんなに沢山の神社仏閣観光名所があるのに!!」

「そう!全部行ったからどこでもいい。ちいちゃんの行きたい所でいい。」


ほほー!そういう事ならば、ばあさまの行ってなさそうな場所に行こう!

行った所もきっと忘れてるだろうし、うしししし。

そうは言ってもいくつかのリクエストはあったので、それを踏まえてご機嫌を損ねない様に気を使いました。

一日目のお昼は湯豆腐が食べたいというばあさま。

何度も湯豆腐を食べたけど京都のお豆腐は美味しいから、と。

選んだお店は超有名店でしたが、ばあさまは初めてだったよ~。

ほら~だから言っじゃないか!全部行ったとか言うなよ(もちろん心の中で叫びましたよ)



美味しい湯豆腐の後で二年坂を散策中に・・・





こんな景色の中でばあさまが迷子( ;∀;)

早速迷子ですよ、奥さん!!

タバコが吸いたいから喫煙所を探してくる、と行ったきり・・・かれこれ20分。

携帯を鳴らしても出ない。

仕方なく居なくなった場所で待っていました。

そこへ笑顔で戻って来たばあさま。

二つの紙袋を手にして。電話に出なかった理由は荷物があって取るのが面倒だったから。

おいおい・・・。

ばあさまの大好きな梅干し屋さんもあったので気分も上々のばあさまなのでした。


そこからタクシーで行ったのが六波羅蜜寺。

憧れの空也さまですよ。空也上人立像ですよ。

「私はそれは見なくていいわ。」

出た!ばあさまが見なくてもいいと言った理由・・・・

「靴を脱ぐのが面倒だから」

ぎゃああああああ、もういや、すでにイヤ。

梅干しは通販で買えるのに、空也さまはここでしかお目にかかれないのに、せっかく京都に来たのに・・・ほらね、気が合わない(笑)

有難い薬師如来様もいらしたので、そこで健康を祈願しました。

その後で空也上人立像。

瞳には水晶が入っているので、下から見上げると目が輝いて見えるのでした。

おおう、鳥肌。

旅行誌で気になっていたお香屋さんで私のお目当ての物を購入して、金平糖屋さんへも行ってからホテルへ向かいました。



オフシーズンな事もあり比叡山の見えるお部屋にアップグレードして下さいました。

「今日は楽しかったわ~本当に楽しい!」

とフランス料理を食べながら満足げに微笑むばあさま。


はい!勝利!私の勝利\(^o^)/

ほっとしてフカフカベッドにもぐりこみました。


翌朝、シャーーーーーっ!という豪快にカーテンを開ける音が目覚ましになりました。

ばあさまは窓辺に正座して両手をしたから上にすくい上げるような仕草を何度も繰り返していました。


老婆の謎の儀式の始まりです。



比叡山の山入端からのぞく朝日を浴びてパワーを頂く儀式だったようです。




二日目の朝食をたっぷり頂いて出発したのは寂光院。

柴漬け発祥の地。

私が高校生の時の修学旅行以来の寂光院。

数年前に放火の被害にあったので、どんな風に変わっているかしら?と思っておりました。

お堂の中でお地蔵様の手に結ばれた紐を軽く握ってからお参りしました。

直接触れることは出来なくても、紐で繋がるってなんだか不思議な感覚でもあり、ありがたいな~と感じました。

ここでもボケ炸裂のばあさま(笑)

お漬物屋さんを見て「前に来た時にもここで買ったわ」と言ったのにな~お寺は初めてだとさ(;・∀・)

どこかのお漬物屋さんと勘違いしてるのかな?それともお漬物だけ買いに来たのかな?(心の叫び)

建物やお地蔵様など新しくはなっていたけれど、とても静かで少し冷たい空気が気持ちよかったな。


三千院へ行って阿弥陀様のお堂でお坊さんのお話を聞く私。



外で待つばあさま。

お話がとても面白くて大笑いしました。大笑いの中にも気づきがあり有難いお話でした。

が!しかし!待たせた事で少々不機嫌なご様子・・・やばい!



苔のお庭にこもれ日が影を作り出していました。

写真の数倍キレイだったんだけどね~。

ばあさまは既に三千院に飽きていたので、急いでランチ

お昼ご飯はお漬物屋さんで美味しいご飯。

沢山のお漬物があり、ご飯を待つ間に買い物をして復活するばあさま(笑)


この日は欲張ってもう一か所。

ばあさまが未体験であろう場所へ。

私の大好きな詩仙堂です。





「あら~ステキ~。」とばあさま。

そうね、ここからの眺めも一興よね。



半分だけ開けられた障子はまるで掛け軸のようです。

美しい・・・。

聞こえてくる鹿威しの音も心地いいものです。





美しいお庭をじっくり見たかったけれど、飽きちゃった感満載で、それが表情に分かりやすく出ちゃってるばあさま(笑)

あんなに京都に行きたいって呪い歌歌っていたのに、一体京都の何が楽しいんだろう・・・かこーーーーーん(心の叫び鹿威しバージョン)



その後でロケ地の記事にもした今宮神社に行き、阿保賢さんとあぶり餅。

「えー全然知らなかったわ。いつからあるのかしらね?」

1000年前だよ~(力なき心の叫び)


ホテルに行く前にばあさまのリクエストのお店で小松こんぶ購入!


湯豆腐・梅干し小松こんぶ


これがばあさまのリクエストだったので、二日目の時間を残してのミッションコンプリート\(^o^)/

極上の笑顔でホテルへチェックインすると、そこは極楽!






ここでもアップグレードされて、まさかのスイートルーム

ばあさまはもちろんですが私のテンションもMAXでした。

だって人生初のスイートルームだもの( *´艸`)





眼下に広がる京都の街。

二条城は工事中で残念でしたが、このお部屋には大満足。


しかし、スタイリッシュすぎて色んな所の操作が出来ないばあさま(笑)

洗面台の水もお風呂のお湯も出せないし、部屋の電気の調節も分からないんだよね。

壁の柱の一部に手を掛けて、

「この扉が開かないわね!!」

それは飾りだよー扉はこっちだよー(心の叫び)

確かに英語で書いてあったり、美しく収納されていたりで分かりにくそうではあったけれど。

こんなに広い部屋なのに、何故か何度も照明に頭をぶつけるばあさま。

その度に、ぶら~~んと揺れる繊細で美しい照明(笑)





今回の旅行の事をお知らせしたら、お友達が京都まで会いに来てくれる事に\(^o^)/

ばあさまのおもりもお友達に会えるならば!と頑張ったよ

4年振りくらいの再会で時間が足りない・・・話しても話しても足りない

2時間ドラマで主人公が犯人に偶然出会う確率の高い、滝の見えるカフェでお茶をしました。

アイスコーヒーはおかわり自由。

ええ、ええ「おかわり自由」は大好きな言葉です。

氷もコーヒーで出来ていて、まったりしていても薄くならないの。


その後でお夕食にも付き合って頂きました。

楽しかったな~

会えて嬉しかった、本当にありがとう


再会に歓喜したその晩は、ばあさまの呪い歌のような「いびき」

やはりですね、この世に極楽は無かったということでしょうか(笑)


翌朝の朝食時には紅梅にメジロが来て蜜を吸っている姿を眺めながら、エッグベネディクト

幸せ。

最終日は平等院へ。

新しくなってからの平等院は行ってないと言うばあさま。

私は平等院では雲中供養菩薩を拝み、ミュージアムショップで雲中供養菩薩トランプを買うのが楽しみでした。


ばあさまは昨日までに、湯豆腐・梅干し・小松こんぶをゲットしているので、この日の予定には無関心。

平等院は正面から見たいし、写真もそこから!と思っていたけど、もうどこでも構わないって顔してました。

雲中供養菩薩が展示されている大きなホールも時間をかけたい所なのですが、ばあさまはスタコラサッサと出て行ってしまうのです(´Д⊂ヽ

トランプとマスキングテープを入手して笑顔の私。

「なんだだ綺麗な唐草模様みたいな柄の巾着袋を買ったのよ」

それは宝相華だよ・・・昨日から何度も目にしているじゃない(泣きながら魂の叫び)

ばあさまは嘘つきなので極楽に咲いている宝相華も見た事がある、と言いそうで怖いわ(笑)


最後のお寺は随心院。

小野小町のように美人になれるようにとおまいりしてきました。

疲れたのか興味が無いのか、どっちもなのか、いつもはヨボヨボ歩いているのに、こういう所では足早に歩けるばあさま。

このお寺のご本尊は如意輪観音様。

私はこの観音様に会いたくてここまで来たんです。心が静まるか、正座している足が痺れるか、という時間までゆっくり過ごしたかったのだけれど、ばあさまと一緒では叶わぬこと。仕方ないね。

この日はニュースにもなったけれど、とても暖かい日でした。風も春!!日差しも春!

小町梅林でウグイスが啼いてくれました。

おおきに♪






本当は新幹線に乗る前に伊勢丹でお土産を買いたかったけれど、ばあさまが限界だったので乗車

総合的にはばあさまは大満足だった様子。

何よりでございます、良かった良かった。

ひと月前まで寝たきり状態だったのに、きちんと治療を始めたらこんな風に元気になって驚きです。

最初に京都行きを決めた時とは違ういい形で行くことが出来て良かったな。





ばあさまは観光とか訪問地の歴史や文化にはあまり興味が無いのかな。

お土産を買うのが一番楽しいみたいです

買い物スタイルも独特でした(笑)

店内を見て回るという事はほとんどしません。入ってすぐに目に入った物を衝動的に数個買います。吟味するという事はありませんでした。

私はぐるっと見て回り、必要な物、欲しい物を買うのですが、私が会計をしている時にはばあさまは既に会計は済んでおり私の買ったものを見て、


「ちいちゃんと同じ、それが欲しい」


と、ほとんどのお店でそれをしていました。

最初から一緒に見て回ればいいのにねぇ。それが出来ない性分なんですね。

そんな訳でばあさまは一日目の終わりにダンボールをひと箱送り、梅干しとこんぶを送り、最終的にはお土産をパンパンに詰めたトランクを送り、二泊三日で4つのお土産BOXが実家に送られる事になりました(笑)

今頃実家は京都物産展ですね( *´艸`)



心残りがある位がちょうどいいのかな。

京都へはまた行きたいです。(誰と行くかが重要ですが)

次回はリッツカールトンに3泊したいです!!無料宿泊券は無いかな・・・(笑)


続きでタクシーの運転手さんに褒められて嬉しかったこと

京都での移動手段は観光タクシーでした。

案内もしてくれるし、融通も効くし、楽だものね。


ある場所で気になる事があったので、運転手さんに質問しました。

運転手さんも分からないという事で、係の方を見つけて質問をしてみる事に。

運転手さんはじいさまよりも年上の方で長年この仕事をしているけれど、こういう所に気付いたお客さんは初めてですと。

素晴らしい観察力ですね、と(#^.^#)

えへへへ。

質問をした所

「よう気づかはった。それなら、こちらへ・・・どうぞご覧になって下さい。」

と普段は立ち入り禁止の所へ入れて下さり懐中電灯で照らして下さったり丁寧に対応して下さいました。

運転手さんもお客さんのお蔭で初めて見ましたわ!と感謝されました。

そんな嬉しい事があった時。











ばあさまは既に外へ・・・(笑)



この旅、本当に親孝行になったのかは疑問です