尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

2009年03月09日 03時43分19秒 | 詩の習作
耳を貝殻にたとえた詩人がいるけれど
懐かしむわけじゃない
痛いんだ
今が

あなたの目は渚
遠くを見すぎて
海をまたこぼしたね
今日という日の
砂漠

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御所の梅

2009年03月09日 00時43分10秒 | 尾崎まことの「写真館」
梅は一輪に力のある強い花ですね。

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「舞」

2009年03月08日 23時52分47秒 | フォト日記
激写=テックニック。…だといいのですが、
完全に偶然でうす。
スロウシャッターを切ったとき、カメラを回してしまってきたものです。
いくら画面の中央にあるとはいえ、幹がほとんどぶれていないのは不思議です。

京都へは自宅から二時間かかるので、自分からはでかけません。
こういう有意義な用事が増えるといいなあ♪

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丸を打つとき

2009年03月06日 01時20分44秒 | 詩の習作
午後餌を求めて
アスファルトの道に
うなずき読点を打つ
鳩の影
パンの欠片を与える私の影は
アスファルトに
句点を打ち
こうして鳩は続くが
人だけが
人を終えるのである

丸を打つとき
空しいとはおもわない
悲しいとはおもわない
丸なんだから

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早春の海

2009年03月06日 01時16分22秒 | 詩の習作
この大きなきらめきの前で
私は透きとおり信じるのだ
私は海から来た
そして私の血は
こんなに青い

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早春のl発見

2009年03月06日 01時00分26秒 | 詩の習作
なるほど何も信じられないということは不幸である

という旅人の早春の発見ならば解放である
それは彼方の星、此方の岩石、浜辺の貝、野の花…
すなわちありてあるもの、
すべての存在が所有するところの信仰であるが
人間だけには怖ろしく困難な真理である

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「歯医者さんの診療室にて」

2009年03月04日 09時06分56秒 | 尾崎まことの「写真館」
診療室のガラスの壁に並んでいる
優しい小物たちです
待ってる間にとらせていただきました

2009.3/2.撮影

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重力と鳥影

2009年03月04日 08時37分20秒 | 詩の習作
時計を嫌いながら
生きてきたつもりだった

人の形をした
自分という
誰も食わない白い実にも
歳月が降り積もり
種ができたらしい

闇の上の方から
女のような鳥のような
重力がかかる

〈落ちろ
 と鳴いている

誰にも見せない
青年ではできない
ちょと怖い顔をつくり…

〈落ちる
 と鳴いて

愛ある鳥影をみた


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水の走る道

2009年03月02日 22時55分38秒 | 「新詩集準備α」
「水の走る道」


野を
森を
峠を
小さな村を
水のような
道が走っている
誰でもない
道自身が
ひた走りに
走っている

 それって擬人法?

なんて聞かないでほしい
いつかわかるよ
走り続けておれば
道だけが
道を
走られるってこと
道だけが
道を
超えられるってこと

 ではもう一度はじめよう

人も馬もいなくなった
車も並木も消えてしまった
一本道を
水のような
道だけが
ひたひたと
走っている

道を
ほんとうの道を
生まれたままの道を
足音をたてずに
道だけが走り抜けているのだ
いま
あなただけが
あなたを
密やかな水のように
駆け抜けている
その方法で



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赤の時代

2009年03月02日 01時21分02秒 | 尾崎まことの「写真館」
傘というものは宇宙を形成する
我々の宇宙がそもそも傘なのである
傘が赤ければ我々は赤くそまる

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道明寺の梅

2009年03月02日 01時14分40秒 | 尾崎まことの「写真館」
3/1撮影。
雨が降った後でもあり、梅の盛りは過ぎていたようです。

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お通夜

2009年03月01日 22時20分52秒 | 詩の習作
通夜に出席した夢を見た
死んだ男は涅槃の仏様のように
半身で寝ていた
背中から覗きこむようにして
白い布をとると
その顔は自分だった
志村けんの演じたバカ殿様みたいに
白塗りの化粧をしていた
驚きもせず怪しみもせず
それから巻きずしを食べて
夜道をひとりで帰った

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