黒パンダ団 港街支部

掌動などフィギュアのブログです。
旅や酒場放浪記も時々あります。
人生七転八倒。

ネットで拾ったお話 「おもちゃの消防車を探す幽霊」

2014-11-01 | ネットで拾ったお話



インターネットしていたら(←言い回しが古い!)ときどき面白い話に出会うのですが、
「また読みたい」と思うともうみつからない…
ならば、自分のブログに置かせてもらおうではないか、と思いつきました。

↓以下コピペです。


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24 :あなたの横にも名無しさんが・・・:2001/02/13(火) 10:07


知っている方も多いかと思いますが、書き込みします。
これは毎日新聞の記者さんが実際に聞き、掲載したお話です。

ある日の雨の降る夜、
会社から家路を急いでいたAさんが、
田んぼのあぜ道で何かを探している人に気付きました。

「どうしました?」

Aさんが問い掛けると、
その男性は消え入りそうな声でこう言いました。

「長男に買ってきた消防車のオモチャが見つからないんです」

「そうですか・・・一緒に探してあげましょう」

と、Aさんも泥がつくのもイヤがらず一緒に探しました。

でも、どんなに探しても全然見つかりません。
二人で泥だらけになりながら、雨の中必死で探しました。

「無いですねぇ・・・」と何気なく男性の横顔を見たAさんは、
おかしな感覚を覚えました。

「・・・あれ?この人どっかで見た様な・・・」
でも、そんな気にも留めませんでした。

「無いなぁ・・・困ったなぁ・・・」
そう言う男性を慰め、
ほんのちょっと下を向いた時に、男性の気配が無くなりました。

「あれ?」

周りをいくら見渡しても男性の姿は見えません。

「おっかしいなぁ・・・」

不思議と怖さも無く、泥だらけの姿で家に帰りました。


その泥だらけの姿を見た母親から
「どうしたの?」と尋ねられたAさんは、
今あった事を母親に話しました。
みるみる内に母親の顔色が変わって行きます。

「どうしたん?」

そう言うAさんの前に、母親は古いアルバムを持って来ました。

「その男の人って・・・この人かい?」
Aさんがアルバムを見ると、

そこには幼いAさんを抱いたさっきの男性が写っていました。

「あ・・・」

Aさんは言葉を失いました。

母親は、Aさんが小さかった頃他界した父親の話をしてくれました。
おもちゃの消防車を買って帰る途中で、
車にはねられる事故で他界した事も・・・。
「あんたが一緒に探してくれて良かった」と母親は号泣したそうです。



以上がそのお話です。
これは全てウソの話です。

毎日新聞の記者もウソだと知って掲載したそうです。
その記者はこの文章をこうくくっています。

『これはウソの話ですが、僕はこのおもちゃの消防車を探す幽霊が大好きです。』


515 :長文スマソ:2001/03/29(木) 00:20

>>24 で紹介されてる消防車のオモチャを探す親父の霊の話だけど、
作家の若一光司氏のエッセイがあるので紹介しておきます。
ネタか否かに過敏になるのがどうなのか、考えさせられる話です。

(以下要約)
若一氏は趣味の会で知り合ったFさんから消防車の話を聞き、
これはいい話だと産経新聞夕刊に寄稿する。

ところが、後日Fさんと別居中の妻から若一氏に電話があり、
Fさんの話は嘘であり、
Fさんの父が死んだのもそんな昔でないと知らされる。

若一氏は騙されたとの思いからFさんを問いただし、
気まずい関係となる。
やがて、趣味の会にFさんが現れることもなくなり・・・
しかし、若一氏は怪談の本質という観点から自分の不明に思い至る。

(以下、原文のまま引用)
そして私は今になってつくづく、
「あそこまでFさんを責めんでもよかったのに・・・」と後悔している。

なぜなら、たとえそれがFさんの作り話であったとしても、
私はやっぱり、

畑の中でオモチャの消防車を探していたお父さんの幽霊が、大好きだからだ。

それ以上に魅力的な幽霊と、
いまだに出会ったことがないからだ。

それはもう、Fさんが実際にその幽霊を見たかどうかという問題とは、
まったく無関係なことである。

もしも幽霊が実在するとしても、
それが出現することの最大の「社会的意義」は、
まさに「語られること」でしかないのだから。

そして、語られるために現れるのが幽霊だとしたら、
作り話の中で語られた幽霊もまた、
実在する幽霊と本質的に同一のものなのだ。

責められるべきは、Fさんではなかった。
「作り話」こそがもっとも豊穣かつ正統な
「幽霊生成の場」であることを理解しえなかった、

私の方なのである。

若一光司「幽霊たちの『構造と力』」別冊宝島268号

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上記の文章は
「やすらぎ速報」http://yasuragon.blog.fc2.com/blog-entry-11371.html
からコピーしたものです。ありがとうございます。


この文章を目にして、妖怪や幽霊、神話や伝説も(ミクロマンも)
「語られること」で命を保っているのだなー
と思いました。


若一光司は関西の番組によく出演されていますが、思いやりのあるコメントが多く
以前から良い人だなーと思っていましたが…
今度本屋さんに行ったら、著作を探そうと思いました。





と、こんな感じで、これからも気になる文章をコピペしてみます。





↑消防車の話なので…ってこのフォーゼは消す方だっけ??



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