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しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

伝染るんです。

2012-04-24 23:10:51 | 日記
今日の人権特設授業は面白かった。
海外で活躍している漫画家さんがいらっしゃって、約1時間の講演。
アメリカでホームレスまで体験したという、かなり貴重な経験の持ち主。
今は日本のテレビにも時々出演しているという。

小学校6年の時に見た外国の映画で、ある俳優さんの大ファンになり、
海外に出たい!と強く思ったそう。しかしここからが普通の人と違う。
どうやったら海外に出られるかを12歳で研究し尽くすのだ。
インターネットのまだ無い時代、書店で「赤本」を調べ、
海外留学する費用を負担してくれる大学を探し出し、
中学では300数人中、最初は280番くらいだった成績を、
一気に常に20番台までに入るようにがんばり、先生がすすめる高校を辞して
ちょっと下の成績帯の高校へ進学、そこで学年1位をキープして、
指定校推薦をもらい、目的の大学へ進学、海外留学の資格を得る。
うわー、なんという無駄のなさ・・・。

とにかくこの人の凄さは、行動力にもあるけれど、
『分析力』も凄かった。私はここに一番感心した。
絵を習ったこともなかったらしいけれど、アメリカンコミックなどを研究し、
日本のマンガも読み、アメリカ人にウケそうな筆ペンを使って描くマンガのタッチを独自で作り出し、
日本文化を所々に織り交ぜたマンガで、
アメリカのマンガ好きの間では知らない人がいないくらいに有名になり、
今や、中国での英語の教科書、日本でも英会話の本などにマンガを描いている。
日経ウーマン・オブ・ザ・イヤーの中にも名前があるらしい。
ものすごいパワーを感じた。年齢的にはたぶん同じくらい。なんだか元気をもらった。
やりたいことは、たった一度の人生なんだから、恥ずかしさなんて捨ててやるのよ、
という言葉は、ホームレスまでやった彼女が言うとほんとに響く。
それにしても、面白い女性がゲストティーチャーにたくさんいらっしゃるのは、
うちの校長先生の顔が広いからだ。校長先生も凄いよ・・・(女性です)。


しかし日本って窮屈なんだなあと、お話を聴きながらあらためて思った。
この方は今はニューヨーク在住。講演のために一時帰国されている。
アメリカでの生活の様子なども話してくださったけど、とにかく自由。
しかし、自分に責任をしっかり持った上での自由だ。
18歳で自立し、学費も奨学金をもらって働きながら自分で返していくのが当たり前という。
いつまで経っても経済的にも精神的にも自立できない日本人にはまだまだマネできない自由さだ。

いいなあ。海外で暮らしたいなあ。あの自由さは魅力だなあ。
と、その自由さは漫画家さんの自活能力の高さがあってのことなんだけども、
それはさておき、部活でぼやいていた。

うちの部活は国際色豊かで、海外経験のある子が数名いて、
「先生、いいこともあるけど、嫌なことも結構あったよ。」と私のぼやきを聴いて言う。
この子は親の仕事の都合で、タイにしばらく暮らしていた。
どんなことが嫌だった?と聴くと、
「物乞いがもの凄かった。足の無い人や顔が焼けて目しかわからない人とかが路上に座って、
物乞いをするの。しばらく怖くて夜眠れなかった。日本ではあんなことはないもん。」

もう一人は、ベルギーに暮らしていた生徒。
「魚が臭かった。とにかく食べ物がまずかった。日本の食べ物は美味しいよ。」

海外に出た事のない私は世界観が小さい。
昨日、新しいAETの先生がやってきて、流暢な英語を聴きながら、
ああ、もう一回ちゃんと英語勉強しようかなあとボンヤリ思う。

わりとよくしゃべる英語の先生は、イギリスやアメリカに留学経験がある。
私は一度も海外に行ったことがないから、行ってみたいなあと思いました、と言うと、
「日本はみんな右向け右で同じ事してないといけないところがなんとなくあるから息苦しいよね、
私も年に一回は絶対、海外へ行って自由な空気を感じなきゃ息が詰まりそうなのよ。」
と言っていた。
「大学まで行った人なら、とりあえずなんとか一人で行けるわよ、一度行ってみたらいいのに。」
とも。
そーか・・。妹はイギリスに行ってたことがあるんだけど、姉の私は日本に閉じこもってる。
なんだか無駄だらけの人生かもしれないしなあ・・・がくっ。

それでも、やりたいことを突き通す人を見ると、単純にも元気が出て来る。
元気に、自分の気持ちに忠実に生きる人って、
それだけでもう生きている価値がすごく高いなあと思った。














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