相当に遅ればせながら、「国家の品格」を読んだ。pochiはかなり昔に「若き数学者のアメリカ」という著者の本を読んだことがあるが、それ以来である。
ベストセラーというので、どういうものか買ってみたのだが、感想を一言で言えば損したである。日本という国はこんなにすばらしいんですよと言いたいことはわかるのだが、必要なのは情緒を取り戻せという主張に疑問を感じたのである。もともと、日本のように湿度が多い国では人間の付き合いも非常に湿度が多い。それが悪いとは言わないが、肝心なところも乾いていないのである。歌の文句にある「俺の目を見ろ、何にも言うな」という論理無視の主張が大手を振っているところなのである。
『「会社は株主のもの」という、私には恐るべきものに思えます』という部分など、ただでさえ株主の権限が無視されがちな日本の経営者を応援するようなものだ。それでも、出来上がって土台がしっかりしている会社ならまだ良いだろうが、スタートしたばかりの会社は社長=株主でやっていかねばならないのである。
pochiはいまでも日本には変な情緒ばかりが充満して、肝心のところで論理が活用されていないと考えている。第二次大戦時の戦史関係の本を読んでも高級軍人たちに論理なんていうものはなく、神国日本とか神風などという情緒に依りかかっていた。論理で考えるべきところに情緒で考える、その残滓はまだ十分に残っている。たとえば、去年の参議院選挙。
そんな中で情緒だけを強調するのは疑問である。むしろ、冷静な判断力や明晰な論理が不足しているのだ。
ベストセラーというので、どういうものか買ってみたのだが、感想を一言で言えば損したである。日本という国はこんなにすばらしいんですよと言いたいことはわかるのだが、必要なのは情緒を取り戻せという主張に疑問を感じたのである。もともと、日本のように湿度が多い国では人間の付き合いも非常に湿度が多い。それが悪いとは言わないが、肝心なところも乾いていないのである。歌の文句にある「俺の目を見ろ、何にも言うな」という論理無視の主張が大手を振っているところなのである。
『「会社は株主のもの」という、私には恐るべきものに思えます』という部分など、ただでさえ株主の権限が無視されがちな日本の経営者を応援するようなものだ。それでも、出来上がって土台がしっかりしている会社ならまだ良いだろうが、スタートしたばかりの会社は社長=株主でやっていかねばならないのである。
pochiはいまでも日本には変な情緒ばかりが充満して、肝心のところで論理が活用されていないと考えている。第二次大戦時の戦史関係の本を読んでも高級軍人たちに論理なんていうものはなく、神国日本とか神風などという情緒に依りかかっていた。論理で考えるべきところに情緒で考える、その残滓はまだ十分に残っている。たとえば、去年の参議院選挙。
そんな中で情緒だけを強調するのは疑問である。むしろ、冷静な判断力や明晰な論理が不足しているのだ。